定住を始め村を作り、コミュニティが生まれていった縄文時代。
古の人々が見つめた景色に思いを馳せ、青森、秋田、岩手の3県4箇所の遺跡を訪れる。
第2回は秋田県・鹿角市にある大湯環状列石をご紹介。
最大直径約50mの2つのストーンサークルが魅せる神秘
◆大湯環状列石/大湯ストーンサークル館(おおゆストーンサークルかん)
秋田県・鹿角市にある大湯環状列石は、2つのサークルが道を挟んで広がっている。
それぞれのサークルに設けられた日時計状組石と呼ばれる配石とサークルの中心石を結んだ線の延長線上が夏至の日没と一致するという驚きの造り。
サークルのひとつ、万座環状列石の近くまで行くと、翁草と呼ばれる綿毛のような草花が生えており、なぜか円の内側だけに群生するという神秘を目の当たりする。
大湯環状列石は縄文時代後期に約200年かけて作られ、石の位置は発掘された状態のまま。
祭祀に使われていた遺跡であり、出土品のなかにはキノコを再現したような土製品や蟹の爪に似た絵が描かれた皿など、縄文人の愛らしい感性に思わず感動!
大湯環状列石/大湯ストーンサークル館(おおゆストーンサークルかん)
所在地 秋田県鹿角市十和田大湯字万座45
電話番号 0186-37-3822
開館時間 9:00~18:00(11月~3月は9:00~16:00)
休館日 11月~3月の月曜(祝・休日の場合は翌日)
拝観料 320円
https://www.city.kazuno.akita.jp/kanko_bunka_sports/bunkazai/7/5593.html
※遺跡は11月中旬~4月中旬の期間閉鎖。
Feature
森に囲まれた
北東北の遺跡へ
Photographs=Asami Enomoto