定住を始め村を作り、コミュニティが生まれていった縄文時代。

 古の人々が見つめた景色に思いを馳せ、青森、秋田、岩手の3県4箇所の遺跡を訪れる。

 第4回は岩手県・御所野遺跡を紹介。当時の風景に近づけるよう落葉広葉樹なども植林したという古の風景が蘇る遺跡だ。


土の屋根を復元し、森を整え、縄文の人々が暮らした風景を蘇らせる

◆御所野遺跡/御所野縄文博物館(ごしょのじょうもんはくぶつかん)

 縄文時代のなだらかな傾斜を復元し、クリやトチノキなどの落葉広葉樹を整備するなどして、当時の風景に近づけたという御所野遺跡。

 岩手県の内陸に位置し、馬淵川近くの横長の台地を歩くと、川のせせらぎが聞こえ豊かな水流のそばで暮らしていたことが想像できる。

 住居、祭祀を行う場所などを備えた集落で、縄文中期に約800年続いた。始めは大集落があったが、次第に半径2キロ圏内に集落が散らばり、祭祀のときだけここに集まっていたのではないか。そんな縄文の社会が見える遺跡でもある。

 縄文時代の土屋根建物の痕跡が初めて見つかったほか、鏃が大量に出土していたり、食料はトチノミが多かったと推測されたりと、ここで暮らした人々の個性が垣間見られるのが面白い。

御所野遺跡/御所野縄文博物館(ごしょのじょうもんはくぶつかん)

所在地 岩手県二戸郡一戸町岩舘字御所野2
電話番号 0195-32-2652
開館時間 9:00~17:00(最終入館 16:30)
休館日 月曜(祝日の場合は翌日)
拝観料 300円
https://goshono-iseki.com/

Feature

森に囲まれた
北東北の遺跡へ

Photographs=Asami Enomoto

この記事の掲載号

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