いきなり人生最大のモテ期到来、さぁどうする?

『5→9~私に恋したお坊さん~』

 みなさんもう気づいてますよね、恋愛ドラマとback numberの相性の良さ。なぜかback numberが主題歌を手掛けた恋愛ドラマって、劇中で主題歌がかかるタイミング絶妙じゃないですか? 歌詞のフレーズがドラマ内容と合致するシーンがちゃんとあるので、観ていて気持ちが高まるんですよね。

 このドラマの主題歌、「クリスマスソング」ですよ? ドラマのタイトルだけではどんな話がまったくわからないという状況下でも、とりあえず主題歌のおかげで、クリスマスに向けて盛り上がりを見せるラブストーリーだということは確信できます。

 まずあらすじから。英会話講師の潤子(石原さとみ)は、いつかニューヨークで働くことを夢見て日々努力をしていました。そんなある日、お葬式に参加して、高学歴・高収入のイケメン僧侶に出会います。それが高嶺(山下智久)でした。後日潤子は、英会話教室にやってきた高嶺からいきなり英語でプロポーズを受けます。しかも同僚や男友達からも次々に迫られ、いきなりのモテ期到来! 一体どうなっちゃうの? という展開です。

 本作は「失恋ショコラティエ」(2014年・フジテレビ系列で放送)で月9史上最強の小悪魔を演じた石原さとみが、その翌年に再び月曜9時に降臨。月9初主演&山下智久と初共演したことで話題になりました。

 山Pは英会話バラエティ番組もやっていただけあって、この頃から英語がめちゃうまい! 石原さとみも語学留学に行っていたし、その後イーオンのCMもやってましたよね。このドラマにはキャスティングの妙を感じます。

 恋愛のシーンでいうと、誕生日のバラの花束、シンデレラさながらの靴を履かせるシーンなど、キュン死確実なシチュエーションをバッチリ抑えています。最終回のクリスマス、潤子は一体誰を選ぶのか、はたまた誰も選ばないのか。本当は最初からわかりきっているハッピーエンドをぜひ目撃してください。

 ちなみにラブシーンもさることながら、劇中で繰り広げられる潤子ファミリーのコミカルなシーンがまた最高なんです。母親役は戸田恵子、父親役はダチョウ倶楽部の上島竜兵。3人の絡み、テンポがよくて笑えます! 家では学生時代のジャージを着て、ビールを飲んでくだを巻いている石原さとみのおっさん化した姿も必見です。

『5→9~私に恋したお坊さん~』

2015年・フジテレビ系列で放送
出演:石原さとみ 山下智久 田中圭 中村アン ほか

綿貫大介

フリー編集&ライター。TVウォッチャー。著書に『ボクたちのドラマシリーズ』がある。
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2020.12.19(土)
文=綿貫大介