コンセプトは“火”と“水” こだわりの美食に酔いしれる

 ロビーを抜けて1階の奥に進むと、そこに広がるのは開放的なダイニング&バー「リバーサイドキッチン&バー」。88席のダイニングと、44席のバーラウンジ、個室ダイニング(最大30名)を併設したオールデイダイニングだ。

 “火”をテーマにしたダイニングの中央には大きなオーブンがあり、シェフがその炎を巧みに操って調理するグリル料理が味わえる。

  このオーブンは熱源に炭と薪を併用しているのが特徴で、薪から放たれる燻煙が肉汁に入り込み、熟成肉などの素材の旨みを最大限に引き出す効果があるのだとか。

 「リバーサイドキッチン&バー」では、地産の採れたて野菜や近郊で生産しているフレッシュな卵など、ローカルの食材を積極的に取り入れるのもこだわりのひとつ。

 例えばディナーのメインメニュー“薪のグリル”には、南足柄市で生産される“相州和牛”の熟成肉や“足柄牛”、そして小田原の市場から届く新鮮なシーフードのグリルなどがラインアップされている。

 新鮮かつレアな食材との出会いもまた、旅先の食に欠かせないお楽しみだ。

 ダイニングのテーマが“火”であるのに対し、バーラウンジは“水”がテーマ。清流早川を見下ろすバーラウンジは、夜になるとしっとりとした照明に包まれ幻想的な雰囲気に。

 そんなバーラウンジでは、鎌倉の地ビールメーカー「鎌倉ビール」とコラボレーションしたクラフトビール“INDI五(インディゴ)”や、小田原みかんを使ったフレッシュな“みかんのミモザ”など、ローカル素材を使った季節のオリジナルカクテルを味わいながら、ゆったりとした夜を過ごしたい。

 地域に密着しつつ、トレンドの先端をゆく。食をエンターテインメントに昇華した「リバーサイドキッチン&バー」では、これまでになかった“箱根らしさ”が感じられる、オリジナリティある美味の数々が堪能できる。

取材・文=立花奈緒(ブレーンシップ)
撮影=石川啓次