小さな美術館ながら所蔵が充実しているわけ

天井も忘れずチェック。右の写真はチケット売り場の天井だが、3D感が凄い

 で、パリ、バルセロナ、アンティーブなどに続いて、オープンしたのがこのマラガのピカソ美術館。ピカソの孫とその母(ピカソの息子の妻)による寄贈で、約200点の作品を収蔵する。

 親族の所有していたコレクションなので、より身近なピカソの世界に触れられるというのがキャッチフレーズだ。さまざまな技法と時代の作品が揃い、小さな美術館ながら所蔵は充実している。

左:マラガのユダヤ人街だった地区に立つ美術館は、大きなイチジクの木の前にある。写真は中庭
右:カフェのある中庭では毎週木曜の夜、詩の朗読会が開かれる

 また、美術館に改装された建物は16世紀の伯爵の邸宅で、レコンキスタ後に建てられた、はじめてのキリスト教徒の建造物。イタリア・ルネサンス様式とイスラム様式を融合させた建物の魅力を損なうことなく、モダンな美術館空間が広がる。

 こぢんまりとしたサイズなので、とてもリラックスして、ゆっくりと鑑賞できるおすすめの美術館だ。

Museo Picasso (ピカソ美術館)
住所 Palacio de Buenavista Calle San Agustin 8, Malaga
電話番号 +34-952-127-600
URL www2.museopicassomalaga.org
開館時間 10:00~20:00(金・土曜日~21:00、12月24・31日は~15:00)
休館日 月曜日(9月~6月)、12月25日、1月1日(1月の月曜日は10:00~20:00開館)
拝観料 6ユーロ(常設展示)、4.50ユーロ(特別展示)

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photographs:Yuji Ono
realization & text:Satsuki Ohsawa
coordination:Terumi Moriya