軍人が発明!? 嘉義名物の長方形クッキー

◆恩典方塊酥「方塊酥」10枚(1箱) 100元
◆老楊方塊酥「白巧克力方塊酥」1箱 188元
◆老楊方塊酥「鹹蛋黃餅」1袋 135元

 マウンテンリゾート・阿里山の玄関口として知られる、台湾南部の嘉義。人口約27万人の都市ですが、町は活気に包まれ、独自の食文化が築かれています。

 なかでも、七面鳥の肉をスライスしたものをのせたミニ丼「火鶏肉飯」はご当地グルメとして人気。

 郷土菓子としては、「方塊酥」と呼ばれる長方形のクッキーが知られています。元祖は「恩典方塊酥」というお店で、創業者は戦後に中国から渡ってきた軍人。身寄りのない台湾で生計を立てるため、当初は中国北方の点心「烙餅(中華クレープ)」を売っていたそうです。

 その後、持ち運びを考慮し、中国南方の中華パイ「酥餅」を組み合わせ、改良しました。こうして生み出されたのが「方塊酥」です。

 恩典方塊酥では今も手作りにこだわり、生地を丁寧に折り重ねていく作業をひたすら続けています。最終的には243層にもなるというクッキーは、驚くほどサクサクッとした食感です。

 もう一つの人気店は「老楊方塊酥」。こちらは台湾のコンビニエンスストアやスーパーマーケットでも購入できますが、嘉義-中山店は品揃えが豊富で、烏龍茶味や紅茶味、チョコレート味、コーヒー味のほか、ワサビ味や紫芋味、唐辛子味などといった変わり種もあります。

 特にホワイトチョコレートでコーティングした紅茶味や、ウーロン茶味がおすすめ。個人的なお気に入りとしては、台湾料理で用いられる塩漬けのアヒル卵味(鹹蛋黃餅)。甘くて、かつ、しょっぱい味がやみつきになります。機会があれば食べ比べしてみてください。

恩典方塊酥
(エンティエンファンクワイスー)

所在地 嘉義市中山路221號
電話番号 05-228-0221
営業時間 10:00~21:30
定休日 無休
交通 台鐡嘉義駅から徒歩約15分
http://052280221.boncity.com/


老楊方塊酥 中山店
(ラオヤンファンクワイスー)

所在地 嘉義市中山路249號
電話番号 05-227-5121
営業時間 9:30~21:30
定休日 無休
交通 台鐡嘉義駅から徒歩約15分
https://www.tkfood.com.tw/

2020.04.30(木)
文・撮影=片倉真理