「星のや沖縄」はここしかないと 満場一致で決まった
──ランドスケープをデザインする長谷川さんのお立場だと、星のやの立地、場所選びから始めたいというお気持ちもあるのではないでしょうか。
長谷川 そういうケースもないわけではないんですよ。
東 たとえば星のや竹富島は、どの場所を切り取るかという段階から長谷川さんと議論しましたよね。
長谷川 5月20日にオープンする星のや沖縄も、どこが星のやにふさわしいかというところから話し合いました。でも沖縄は、意外とあっさり合意しましたね。
東 実際に見に行ったら、満場一致でここしかないと。沖縄に限らずなんですが、星のやはどこもランドスケープの長谷川さん、建築とインテリアの私が、企画段階からトータルで建物や空間を考えるんですね。箱を作ってからインテリアをデザインする、みたいなことはしない。そこが星のやの建築の特徴だと思います。
──ロケーションがいいというのは、たとえば海が見えるとか夕日が見えるということでしょうか?
長谷川 いや、どこでも海も夕日も見えるので(笑)。沖縄の文化と星野リゾートの文化とがあって、ほかに台風が強力だとかいろいろなファクターがあって、どういう風に展開したら面白いのか、星のやの魅力を最大化できるのか、自分も乗れるのか、みたいなことで場所が決まりました。
東 星のや沖縄は長さが1キロぐらいあって、いままでの施設とはちょっとスケール感が違いますね。
文=サトータケシ
撮影(人物)=深野未季