左が建築設計を担当する東環境建築研究所の東利恵さん。右が環境設計を担当するオンサイト計画設計事務所の長谷川浩己さん。 星のや東京の庭。 2005年に開業した星のや 軽井沢から、星のやというブランドは始まった。「谷の集落」というコンセプトで、水の庭園を囲むように客室が並ぶ。 自然のなかでくつろぐことができる、星のや 軽井沢の「棚田テラス」。樹木1本の配置にまで長谷川氏がこだわった作品でもある。 2020年5月20日に開業予定の星のや 沖縄は、星のやブランドとして8軒目の施設となる。すべての客室から海が眺められるように、低階層のオーシャンフロントにこだわった。 星のや 沖縄のコンセプトは、「グスクの居館」。これは沖縄の史跡「グスク」から着想を得たもので、グスクウォールと呼ばれる塀に囲まれる。 今回の対談を収録した星のや 東京も東さんと長谷川さんが手がけた施設。各階に設けられた「お茶の間ラウンジ」は、宿泊者だけが24時間自由に行き来できる。こうしたセミプライベートな空間があり、しかも多くの宿泊者が利用していることが星のやの特徴である。 東利恵 (あずま りえ)1959年大阪生まれ。1986年にコーネル大学建築学科大学院修了後、東環境・建築研究所代表取締役に就任。リゾート施設のほか、住宅の建築などを手がける。 長谷川浩己 (はせがわ ひろき)1958年千葉県生まれ。1985年にオレゴン大学大学院終了後、91年までアメリカに勤務する。帰国後、98年にパートナーとオンサイト計画設計事務所を設立。グッドデザイン賞を受賞した横浜ポートサイド公園など、主に公共空間のデザインに取り組む。 記事を読む