初デートは中3のとき。夏祭りだった

 長谷川も当時の思い出を過去のインタビューでこう語っている。

《中学高校は男子校だったので、当時は女の子がいると意識しちゃって、ドキドキして何も話せなかったんです。初デートは中3のとき。たぶん夏祭りだったかな。といっても集団で、男子が大勢いる中で女の子がふたりぐらい(笑)。僕はもう恥ずかしくて、ずっと下向いてた気がします》(「JUNON」2011年4月号)

 大河ドラマのなかでは、幼馴染の帰蝶(川口春奈)や、医師・望月東庵(堺正章)の助手・駒(門脇麦)に淡い恋心を抱かれるも、まったく気がつかないニブい明智を演じている長谷川だが、当の本人の思春期は、年齢相応に女性へ興味津々だったようだ。

高校ではバスケをやめて女子とのコンパに参加

 長谷川は系列の高校へ進学。高校の同級生が語る。

 「クラスの仲間からは“ハセ”と呼ばれていました。ああ見えて実は三枚目なんですよ。ムードメーカーというよりも、休み時間にみんなで話していると、さりげなく一言面白いことをいうような感じです。クールに見えて、人を笑わせるのが好きだった。

 バスケ部の監督が厳しいのが嫌で高校では部活には入っていませんでした。放課後に時間ができたからか、女の子とよくコンパをしているグループに交じって、ハセもたまにコンパへ行っていたみたいです。

 休み時間にコンパの話になると、そのグループの輪に加わって楽しそうにニヤニヤしながら会話に参加していました(笑)。他校の女子からモテていたという話も聞いた覚えがあります」

 「週刊女性」2011年3月8日号のインタビューによると、高校生活では年間100本以上の映画を見たという長谷川。友人に映画にコンパにと楽しい学生時代だったようだが、人生初の挫折も味わっている。

 「ほとんどの生徒が系列校の大学へ進学する中、勉強のできるハセは中央大学が第一志望で、高3からは予備校に通っていました。高校には中央大学の指定校推薦枠が1つあって、ハセが申し込んでいたという話も聞きました。

 でも当時は部活に入部している学生が有利で、推薦はもらえなかった。映画監督になりたくて日本大学芸術学部も受験したようですが、落ちて、結局は浪人して中央大学文学部に進学しました。

 私も大河ドラマを見ているのですが、美濃の繁栄のために他国へ旅に出る明智の姿は、エスカレーター式に付属の大学に行かず、外部受験をしたハセの生き方にも重なります。明智はよくニヤッと笑いますが、笑ったときに出る右頬のえくぼや、姿勢のよい歩き方は高校時代の面影そのままですね」(同前)

2020.03.22(日)
文=「週刊文春デジタル」編集部