隠岐神社で夜のお参りを

 島前の「中ノ島」は古くから遠流の地として、時の権力が厄介に思う政治犯や貴族を追いやった場所でした。承久の乱に敗れた後鳥羽天皇も、中ノ島に送られた一人で、17年余りこの島で過ごしました。

 中ノ島の隠岐神社は、後鳥羽天皇を御祭神として建造された神社。ここでは、おごそかな夜にお参りをする「夜の隠岐神社まいり」が体験できます。

 訪れた夜は満月。月明かりの下、竹灯籠(たけとうろう)に導かれた参道を歩き、光が灯る拝殿へ。神主が祈りを捧げた後、神前で願いを書き、それをお守りとして持ち帰れます。

 ちなみに、本格的な祈祷以外にもガイドが夜の境内を案内するツアーもあります。どちらも予約が必要です。

 島前の「知夫里島」は4島の中で最も小さく、人口も少ない島です。

 知夫里島では、西岸に続く真っ赤な断崖「赤壁」へ。これは、噴火口があった印で、鉄分を多く含むマグマが噴出し、空気に触れて酸化、赤く変色したものが積もったもの。何度も噴火を繰り返した証拠に、縞模様を描いているのだそうです。

 隠岐の4島をめぐる旅は、壮大でもあり、スピリチュアルでもあり。おまけに運気がアップするかもしれませんよ。

隠岐

●アクセス 出雲縁結び空港や伊丹空港から空路で隠岐世界ジオパーク空港へ。または米子鬼太郎空港 から境港または七類港 へ移動し、船で隠岐の各島へ
●おすすめステイ先 隠岐プラザホテル
http://www.okiplaza.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)

リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/4世紀あまり。
●オフィシャルサイト https://www.chieko-koseki.com/

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2020.02.15(土)
文・撮影=古関千恵子