世界が絶賛するニュージーランドの
ワインを自然の中で
ニュージーランドにおけるワインの歴史は、そう長くはない。
そもそも、この国にぶどうがもたらされたのは1819年のこと。ワイン作りが始まったのも1836年だという。おまけに流通量も少ない。
それが、世界中の注目を集め、快進撃を始めたのは1980年代から。
「モンタナ(現・ブランコット・エステート)」のソーヴィニヨン・ブランが国際的なワインコンペで最優秀賞に輝き、続いて「クラウディ・ベイ」が米国のワイン専門誌「ワイン・スペクテーター」のトップ10にもランクイン。
また、ピノ・ノワールやカベルネ・ソーヴィニヨンなどの赤ワインも国際的なワインコンペの常連に。
ワイン評論家たちは絶賛し、愛好家たちの間でその名が広まり、ニュージーランドワインの知名度はぐんぐんとアップした。
けれど、日本では入手しづらいのが実情。だからこそ、本場でたっぷりと味わいたい。
オークランドからフェリーで行く
ワイン愛好家注目の島へ
オークランドのシティからフェリーで約35分。ハウラキ湾に浮かぶワイヘキ島は、今注目のワインの産地。
実はこの島、フランスのボルドーとほぼ同じ緯度。海からの風に吹きさらされて、乾燥した環境から、糖度と酸味がしっかり立った果実味あふれるぶどうが育つ。
小豆島よりも小さい92平方キロの島に、ワイナリーとぶどう畑およそ25軒を数え、中には国際的な評価を獲得しているところも。ほとんどのワイナリーが門戸を開いているが、予約が必要なケースもある。
効率よく回るなら、ワイナリーツアーに参加するのがおすすめだ。
●マッドブリック・ヴィンヤード
&レストラン
ジョーンズ夫妻が切り盛りする、眺めのいいワイナリー。ハウラキ湾を見下ろす高台に建つレストランは、穏やかな晴れた日には窓を開け放ってセミオープンに。
気温が下がれば、暖炉の薪がはぜる音に耳を傾けながら、ワインと料理がいただける。夏冬いつ訪れても、いい雰囲気。
Mudbrick Vineyard & Restaurant
(マッドブリック・ヴィンヤード&レストラン)
所在地 126 Church Bay Road, Oneroa, Waiheke Island
電話番号 09-372-9050
https://www.mudbrick.co.nz/
文=古関千恵子