イヴ・サンローランをはじめ
6人のデザイナーの作品も展示
さて、エキシビションはその後、1947年から現在にいたるハウス オブ ディオールのデザインと、歴史的なドレスや装飾品との関係性を探るギャラリー「Historicism」、そして世界の国や文化がそのデザインにどのような影響を与えているかを見る「Travels」へと続きます。
ハウス オブ ディオールのデザインと、歴史的なドレスや装飾品との関連が見える「Historicism」ギャラリー。©ADRIEN DIRAND
「Historicism」ギャラリーの展示品。18世紀のドレスを思わせる、ジョン・ガリアーノがデザインした2005年春夏オートクチュールの一着。シルクサテンに金糸や羽毛をあしらった豪華なドレス。
世界の国々や文化から発想を得た数々のドレスが並ぶ「Travels」ギャラリー。©ADRIEN DIRAND
「Travels」ギャラリーの展示品。シルクにスワロフスキークリスタルなどをあしらったディテールが美しい。
上の写真の右側にあるドレスの拡大写真。
さらに、天井に植物の装飾が施されたギャラリー「The Garden」では、植物からのインスピレーションが感じられるドレスが並び、続く「Designers for Dior」では、クリスチャン・ディオールの死後、ハウス オブ ディオールのキーパーソンとなった、イヴ・サンローランやジョン・ガリアーノをはじめとする6人のデザイナーの作品にスポットを当てています。
植物からのインスピレーションがデザインに投影されたドレスが並ぶ「The Garden」ギャラリー。©ADRIEN DIRAND
「The Garden」ギャラリーには、頭上に植物の装飾が。
2017年にハウス オブ ディオールのクリエイティブ・ディレクターに就任したマリア・グラツィア・キウリのデザインによるドレス。染色された羽毛が花びらのように柔らかにチュールの上に重なる。
ハウス オブ ディオールを担ってきた6人のデザイナーの作品が展示されている「Designers for Dior」ギャラリー内のジョン・ガリアーノのセクション。©ADRIEN DIRAND
1958年11月11日、ロンドンのクリスチャン・ディオールの前に立つイヴ・サンローラン。© Popperfoto/Getty Images
文・撮影=安田和代(KRess Europe)