誇りをもつスタッフのおもてなしはさすが

左:ファラリオーニの奇岩を望むロケーションのプール。街中が観光客でごった返す昼間は、ここにて日光浴が正しい過ごし方。ノン・ファール・ニエンテ(=何もしない)でウダウダしてよ
右:ジュニアスイートの219号室。客室のインテリアの基本は、この地方お約束のウォッシュウォールにタイルの床。暑いから、この組み合わせが最適です。アメニティは特注品のオリジナル。インティメート・クレンザーのジェルが置いてあるのは嬉しい配慮

 こうした名門ホテルとしてのバックボーンは、スタッフの誇りであり、そのスタンスにも余裕がある。高慢ということではなくて、自信に満ちている感じ。サービスも優雅だし、どんな事態にも動じない安心感を与えてくれるのだ。さまざまなことをテキパキ処理してくれるのだけれど、気ぜわしさを微塵も感じさせない。これぞリゾートの対応。さすがのホテルなのである。

 かつてセレブの待ち合わせ場所であった、エントランス前のカフェも健在。昼はツーリストのランドマークとして、夜はセレブがアペリティフやディジェスティフを楽しむ場として活躍している。

 名門ホテルの歴史は、まだまだ引き継がれているのだ。

左:メインダイニングはおいしいが席数少なく、夜は争奪戦で予約必須。クリスピーなパン粉を添えた、“イワシの詰め物のトルテッリーニ”26ユーロ
右:アンティパストはカリカリのパンとトマト。中にリコッタの入った料理のオリジナルは、田舎のお百姓さんのランチ。パンとトマトとオリーブオイルを持って野良仕事に出かけたわけです。24ユーロ

Grand Hotel Qvisisana (グランドホテル・クィシサーナ)
住所 Via Camerelle 2, Capri, Napoli
電話番号 +39-081-837-0788
URL www.quisisana.com
客室数 148室 ※2012年10月後半~2013年3月休館
宿泊料金 スタンダード・ダブルルーム300ユーロ~/ジュニアスイート610ユーロ~
日本での問い合わせ先/
ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド
フリーダイヤル 0120-086-230

photograph:Atsushi Hashimoto
realization & text:Satsuki Ohsawa
coordination:Michiko Ohira