旅の思い出に
ベトナムでオーダースーツという選択

熟練したスタッフが作り出す質の高い製品

 お土産ひとつとっても細やかな手芸品が評判のベトナムだけに、洋服のオーダーメイドができる店は市内各所にある。しかし実作業は外部業者に委託する店がほとんどだが、カオミンでは、パタンナーからお針子さんまで熟練のスタッフを抱え、時間をかけて育成することで、高品質の製品を作り出しているとか。

左：カラーやカフスなど、パーツサンプルも取り揃え、オーダービギナーでも安心
右：ウールほか、コットン、リネン、カシミヤ、化繊など、幅広い生地が揃う

 取り扱う布地はイギリスやイタリア製がメイン。数あるなかから歴史があり、信頼のおける10数種のブランドを厳選。ロロ・ピアーナをベトナムで唯一取り扱うほか、スキャバルもベトナム有数の豊富な取り揃えとなっている。オーダー料金は生地によって差があるが、シャツなら約80～300USドル、スーツなら400～1000USドル程度が相場。コットンジャケットでも200USドル程度から注文できる。納期は通常1～2週間ほどかかるが短縮も可能。日本への発送もしてくれるので、旅の初日に訪れて最終日にフィッティング、その後直したものを送ってもらえば、短期間の旅程でも十分に間に合うはずだ。

創業者であるリーミン氏の孫娘、ニーさん

 最近は日本でもパターンオーダーなどを取り入れ、安値のオーダースーツが増えてきてはいるが、ビスポークとなるとまだまだ高嶺の花。ぜひ男性も旅の思い出に、こだわりの1着はいかがだろう。

text&photographs:Noriaki Sugita