あらゆる商品が1つの店にズラリと揃い、いつでもどこでも気軽に買い物ができるコンビニは、もはや日本人の生活に切っても切れない存在だ。
対してここベトナムでは、日々のちょっとした買い物は市場やスーパーマーケット、雑貨店が主流。数年前までは24時間営業なんて夢のまた夢。22時以降になると開いている店を探すのにも一苦労、という状況が当たり前だった。
ところが近年、そんなホーチミン市に24時間営業のコンビニエンスストアが急増している。地元ベトナム発の「ショップ&ゴー/Shop&Go」を皮切りに、「ファミリーマート」や「サークルK」、「ミニストップ」など、日本人にもなじみ深い、さまざまな企業が本格的に進出してきているのだ。
もちろん海外資本の店でもサービスや質はそのままに、構成を現地仕様にアレンジ。ベトナムならではの商品も数多い。
たとえばレジの横に備え付けられた保温機に入るのは、ベトナムの肉まん「バインバオ(Banh Bao)」だったり、インスタントヌードルのコーナーではラーメンと共に即席のフォー(Pho)が顔を並べる。
お菓子やジュース、ビールにタバコ、見慣れた風景の中、ふとしたところにうまくベトナムらしさが垣間見え、ぐるりと見て回るだけでも楽しい。
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text&photographs:Noriaki Sugita