山派イタリア人に人気なのが、イタリア北東部のドロミーティ山塊とその周辺の山岳リゾート。イタリア人が世界に誇る山岳リゾート地帯には美しく雄大な風景だけでなく、豊かな美味が溢れている。四季折々の山の恵みを皿の中に美しく再現したイタリア料理をいただけるレストランを紹介。

» 第1回 北イタリアの老舗2ツ星レストラン
» 第2回 モダンなジビエや野草料理に舌鼓
» 第4回 季節感溢れる郷土料理をモダンにアレンジ
» 第5回 その腕に誰もが驚く人気トラットリア
» 第6回 イタリアの山の恵みに満ちたレストラン
» 第7回 スプマンテの名門が開いた独創的レストラン
» 第8回 美食を楽しみながらプチ社会貢献

森林浴の香りとイメージが
口の中で広がる

◆Ristorante El Molin
  (リストランテ・エル・モリン)

“狩の伝統”には赤ポテトのピュレ、鹿の心臓の粉末、コミヤマカタバミのゼリー、黒ニンニクのジェラートが。25ユーロ。

 トレンティーノ=アルト・アディジェ州のトレントから北東に62キロ、ドロミーティ山地南部にある小さな町カヴァレーゼ。

左:“ボーダーライン” 17ユーロ。バルサミコ酢のキャンディーを思わせる松ヤニ風味のドルチェ。
右:冷凍粉砕したチーズで雪をイメージ。 ハチミツ漬けにした白樺の樹皮と葉、スカンポ(イタドリ)などとともに口に含むと、舌の上に森が再現される? “トゼッラチーズ、白樺、ホワイトリケン……” 24ユーロ。

 歴史の薫る道々や雄大な大自然が人々を魅了するこの町に店を構えるレストラン「エル・モリン」は、よそでは滅多に口にすることのなさそうな森の食材を使った料理で知られる。

左:樹皮フレーバーのジェラート“アイスィ・コルテッチャ” 17ユーロ。
右:“リーゾ・アル・ジルバック・ジン” 25ユーロ。凍らせた自家蒸留のジンを熱々リゾットにかけて。
左:シェフのアレッサンドロ・ジルモッツィさん。
右:シェフ自ら森に入り採取する地衣類。

 真骨頂は中国や日本でも食用にされる菌類「地衣類」や木の皮を使ったもの。口の中で森林浴の香りとイメージが広がる、ミシュランお墨付き(1ツ星)の不思議な森のご馳走なのだ。

左:カヴァレーゼの教会の向かい、可愛らしい中心街の小さな路地に面したエントランス。
右:1600年代の粉ひき小屋を改築した店内。粉屋を意味する方言の店名もそこから。

Ristorante El Molin
(リストランテ・エル・モリン)

所在地 Piazza Cesare Battisti 11, Cavalese, Trento, Trentino-Alto Adige
電話番号 0462-340074
http://www.alessandrogilmozzi.it/

●レストラン
営業時間 19:30~22:00(土・日曜は予約のみランチも可)
定休日 火曜
※4月15日~6月1日、10月1日~12月1日は例年休業

●宿泊
Hotel Excelsior
料金 100~150ユーロ(朝食込み)
客室数 35室

【ACCESS】
トレンティーノ=アルト・アディジェ州は、県都ボルツァーノまで国鉄にてミラノ、ヴェネツィアからそれぞれ約3時間、州都トレントまではミラノから約3時間、ヴェネツィアからは約2時間半。
フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州ウーディネへは、国鉄にてミラノから約4時間、ヴェネツィアからは約2時間。車ではヴェネツィアから約3時間半。

Feature

イタリア人が愛する山の美味

Text=Sayaka Miyamoto
Photo=Kinta Kimura
Special Thanks=Daniela Patriarca(ICT-Italian Culinary Tradition)、Regione Südtirol/Alto Adige、PromoTurismoFVG