生まれ変わったケンジントン・パレス

左側は王の寝室や書斎キングズ・ステート・アパートメント

キングズ・ステート・アパートメントに続く壮大な階段

 再び先ほどの中央ホールに戻り、今度は左側から豪華な階段を上っていくと、キングズ・ステート・アパートメント。

 こちらも、王の寝室や書斎、ダイニング・ルームなどがあり、ジョージ3世が戴冠式に身にまとった服も初公開されています。ここも窓際には「ささやきの壁」が。このほか中央のホールの正面を階段で上がるとこのケンジントン宮殿で生まれたというヴィクトリア女王の生涯を追った「ヴィクトリア・レヴィールド」というコーナーがあり、ヴィクトリア女王の服、絵画作品、作曲した音楽の楽譜など、さまざまなものが展示されています。

 また特別展会場には、9月2日まで「Diana: glimpses of a modern princess」として、ダイアナ元妃の着た5着のドレスを中心に、ダイアナ元妃のために描かれた洋服のデザインスケッチなども公開。またこの部屋に繋がる廊下の壁には、ダイアナ元妃の人生のさまざまなシーンを描写したイラストがびっしりと描き込まれていて、これを見ているだけでも時間が過ぎていってしまいます。

ダイアナ元妃の展示会場へとつづく廊下の壁紙はこんな感じです。ダイアナ元妃の人生のシーンが描かれています

キングズ・ステート・アパートメントにあるジョージ3世の戴冠式用のローブ

 いずれのセクションにも、知識豊富な赤いジャケットのハウス・スタッフが必ずいて、わからないことには丁寧に答えてくれるので、訪問の際には、ぜひ気軽に話しかけてみてください。

text&photographs:Kazuyo Yasuda(KRess Europe)