竹富島で地元の草木を使った染め物を
まだ寒い日が続くものの、春の訪れはもうすぐ。今回は春を感じる、ユニークな体験ができる星野リゾートの滞在をご紹介。
竹富島の伝統を継承し、景観を守りながらつくられた琉球赤瓦の集落「星のや竹富島」。
この離島の集落のようなリゾートで“島色に染まる旅”を。島の草木を使う染め物を体験することで、いまも残る竹富島の手仕事に触れることができる。
まずは、沖縄に自生する月桃や福木などの植物について、島の植物をよく知る星のや竹富島の庭師に学び、自らの手で収穫。月桃は沖縄ではサンニンと呼ばれ、お茶の葉や食事の香りづけにも使われる植物だ。福木は沖縄では家のまわりに植え、台風時の暴風を防ぐ防風林としても使われる。
これらの植物を客室の庭でゆっくり時間をかけて煮出して染料をつくり、ストールを染めてみよう。月桃はピンク、福木は黄色に染めることができる。
自然素材でつくった染料で染め上げ、南風の吹き抜ける客室で天日干ししたら、「海晒し」で仕上げ。八重山地方に古くから伝わる海晒しは、八重山上布や芭蕉布の仕上げを行う伝統的な手法だ。美しい海で、島の手仕事に触れる体験は忘れられないものになりそう。
星のや竹富島
所在地 沖縄県八重山郡竹富町竹富
電話番号 0570-073-066(星のや総合予約)
http://hoshinoyataketomijima.com/
文=榎本市子