利尿効果や解毒作用など
気になる効果が期待できる野菜

市場で山積みにされるカルチョーフィ。最旬期には1個0.1ユーロ(約13円)のたたき売り状態に。

 旬の野菜が並ぶ青空市場。イタリアでは今も青空市場が健在で、並ぶ食材によって四季の変化を感じることができます。冬真っ只中のこの時期、シチリアの州都パレルモの市場に山積みされるのは、オレンジ、ブロッコリー、アーティチョークなどなど。

 いまや日本のスーパーマーケットでも見かけるようになったアーティチョーク。イタリア語では、「カルチョーフォ(Carciofo)」[複数形でカルチョーフィ(Carciofi)]と呼びます。日本語では、朝鮮アザミ。食用となるのはつぼみの部分で、成長が進めば固いガクで覆われたつぼみが開き、紫色の美しい花を咲かせます。

シチリア南西部メンフィのカルチョーフィ畑。大豊作ですな。

 もともと地中海沿岸原産のカルチョーフィ。古代ギリシャ時代にはすでに品種改良がおこなわれ、イタリアでは、紀元1世紀頃にシチリア島中西部で栽培が始まったと言われています。そこから北上し、フィレンツェに到達したのは15世紀頃とか。今では、イタリア全土で多品種が栽培され、各地の冬の食卓を彩っています。

左:スローフード認定のブランド品種「カルチョーフォ・スピノーゾ・ディ・メンフィ」。
右:手作業で束にして、イタリア国内外へ出荷される。強じんなトゲがあるため、厚いゴム手袋が必須だ。

 ここシチリアでは、スローフードにも認定されたブランド品種、南西部メンフィを産地とする「スピノーゾ・ディ・メンフィ」が人気。濃厚ながらデリケートな味わいが特徴で、オイル漬けや酢漬けのほか、パテや炭火焼きなどさまざまな調理法で楽しまれています。

こちらは濃い紫が美しい「テーマ」種。

 カルチョーフィは、豊富な繊維にカリウム、マグネシウムなどのミネラル成分もたっぷり含み、特に利尿作用や肝臓保護、解毒作用がある食物として古くから知られてはいますが、昨今の健康食ブームの流れで、スーパーフードのひとつにノミネート(笑)。イタリアでも改めて注目が集まっています。

 茎や花弁を乾燥させてハーブティーにすることもあるようですが、聞くところによれば相当苦いらしい……良薬口に苦しいとは言いますが、できれば美味しく食べて健康になりたいもの。次ページでは、現地流・簡単カルチョーフィレシピをご紹介します。

文・撮影=岩田デノーラ砂和子