特定非営利活動法人チャイルド・ファンド・ジャパン（東京都杉並区、事務局長：武田勝彦）は、女の子であるがゆえに様々な課題に直面しているネパールの女の子たちへ支援を届けるため、1月15日より、クラウドファンディングを開始しました（プロジェクトページはこちら）。
貧困が引き起こすドロップアウト(退学)、過剰に課せられる家事、生理への不十分な理解
「家事手伝いをしなくてはいけなくて、6年生のとき、3年間学校に行けませんでした。」こう話すのは、ネパールの山間部で暮らす15歳の女の子スニタさんです。
家畜のエサを集めるスニタ
エベレストで知られる国ネパールは、開発途上国の中でも発展が遅れているとされる「後発開発途上国」に分類されています。山間部に位置する「ダーディン郡」という地域では、平均所得が一人当たり約430円/日とネパール全土平均より低く、貧困ライン以下での生活を強いられている人も多くいます。学校の学費は無償であるものの、制服、バッグ、文房具などは各家庭で用意しなければならず、年間10,000円ほどとも言われる出費は、一日の所得が数百円の貧困家庭にとって極めて大きな負担です。
そして、その中でも「女の子」は、より一層厳しい環境に置かれています。「女の子は家で家事をするもの」という根強い意識があるネパールでは、女の子は、朝起きてから夜まで、家畜の世話、食事づくり、幼いきょうだいの世話に追われます。ようやく夜に自分の時間がもてても、貧しくて電気のない家庭では、暗くて宿題をすることすら困難です。
食事の準備のために火を扱うスニタ
また、経済的な理由で生理用品を買うことができないことも女の子にとって大きな問題です。学校での性教育も不十分で、生理に対するタブー意識から正しい知識を得る機会も極めて限られています。
ネパールの女の子の教育の機会を守りたい！クラウドファンディングに挑戦！
チャイルド・ファンド・ジャパンは、こうした厳しい環境で暮らすネパールの女の子たちの教育の機会を守るため、1月15日より、社会課題に特化したクラウドファンディングサービス「For Good」にて、支援の呼びかけを開始しました。
経済的に貧しい家庭であっても女の子が学校に通い続けることができるよう、制服や通学用のバッグを届けるとともに、電気のない家庭でも夜に勉強ができるよう、ソーラーライトも届けます。また、生理用品のセットとともに、生理に関する研修も行い、生理に対する正しい知識も伝えていきます。
以前支援したソーラーライト
こうした支援を届けるため、ファーストゴール80万円、セカンドゴール160万円を目標にクラウドファンディングに挑戦しています。プロジェクトページでは、チャイルド・ファンド・ジャパンの女性スタッフとともに、「ネパールの女の子のために何かしたい」と共感してくれた大学生が、いっしょに支援を呼びかけています。最終的には、協賛企業からの支援などもあわせ、250人のネパールの女の子たちへ支援を届ける予定です。SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」につながる活動です。
