かつて、王や妃が手にしたといわれる由緒ある品々――。何世紀もの時を経てもなお人々に愛され続ける逸品をご紹介!
» 第2回 ナポレオンがこよなく愛した優美な香り
» 第3回 皇族の美を讃えた麗しいデザインを誇る銀器の工房
» 第4回 王室薬剤師がマリーに供したコイン形のチョコ
» 第5回 ルイ14世も文をしたためたインクを扱う老舗文具店
【CANDLE】
Cire Trudon (シール・トゥルードン)
3世紀もの歴史を芳しい香りで今に語り継ぐ
18世紀から長年にわたりヴェルサイユ宮殿を明るく照らし続けてきたのが、シール・トゥルードンのキャンドル。1643年に生まれた世界最古のワックスメーカーは、ルイ14世が即位した時代より蝋燭を作りはじめ、1719年に王室御用達となった世界最古のキャンドル店だ。
文=原 正枝
撮影=稲垣岳彦