穏やかな森にひっそりと建つ
ラグジュアリーな温泉宿

スイート301号室の客室露天風呂には広いデッキが付いている。

 春到来。外に出かけたい気持ちが盛り上がってくる頃だが、寒さはまだ残る。こんなときこそ、露天風呂であったまりたいものだ。

 箱根、強羅。温泉のトップブランド地区に、昨年12月、「強羅花扇 円かの杜(まどかのもり)」がオープンした。箱根湯本駅から登山鉄道で終点の強羅まで行き、そこからケーブルカーに乗って早雲山駅で下車。「強羅花扇 円かの杜」はさらに歩いた森の中にある。穏やかな森にひっそりと建つこの宿は、たった20室。すべての客室に露天風呂が付いている。部屋は2フロアにわたって回廊に沿ってあるので、人目に触れることも少ない。ゆっくりと自然との対話を楽しむことができる。

大浴場に続く廊下も畳敷きで気持ちがいい。

 到着し、まず気づくのは、玄関、ラウンジ、回廊とすべてに畳が敷かれていることと、天井やカウンターに使われているスギやケヤキの香り。大人向けのラグジュアリーな温泉宿と言えるだろう。