豊かな穀倉地帯が広がるパダノ平原は、米どころ。ここでは、どこよりおいしいリゾットが食べられる。“幻の生ハム”といわれるクラテッロは、ポー川の霧なくしては造れないし、パルミジャーノ・レッジャーノ、バルサミコ酢……このエリアは、名産品に事欠かない。

 これだけの食材の整う場所だから、もちろんシェフも腕を振るう。3軒の3ツ星リストランテはもちろん、トラットリアのテーブルに上る郷土料理もたいそうな美味。ここではもう、食い倒れるしかありません。

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» 第2回 ウルビーノ/ローカル食材は美食の宝庫
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アンティカ・オステリア・アイ・ラナーリ
Antica Osteria Ai Ranari

カエルのフリットはビールやワインのつまみにぴったり

手前がカエルのフリット(1人前)15ユーロ 奥が、やはりこの地方の名物、カボチャのトルテッリ9ユーロ

 この店なんと1800年代から居酒屋で、カエル獲りの親父たちがワイワイ集まって飲み食いしていたという。20世紀に入ってオステリアになり、8年前から、現在のスタッフが共同所有で店を開いた。そんな由来もあって、名物はカエルのフリット。サクサクに揚がった軽いカエルの肉は、なるほどおいしい。ビールやワインのつまみにもぴったりだ。川魚料理や馬肉を長時間煮込んだストラコットも自慢の一品。マントヴァらしい料理を食べるならココに決まりだ。

左:ピエモンテのソフトチーズ、ロビオーラとメロンのサラダ8ユーロ 前菜やフルーツサラダに合う地ビールは、ちょっとカモミール味。12ユーロ
右:明るい店内は食事どきには満席に。
シェフのマンマ手作りのメニュー。

Antica Osteria Ai Ranari(アンティカ・オステリア・アイ・ラナーリ)
所在地 Via Trieste 11, Mantova
電話番号 +39-0376-328-431
URL http://www.ranari.it
営業時間 12時~15時、19時30分~23時
定休日 月曜日

 

撮影=小野祐次
文=大沢さつき
コーディネート=大平美智子