山あいの理想郷で身体の中から元気になる

 星野リゾートが手がける「星のや」は、圧倒的な非日常感に包まれるラグジュアリーホテルのブランド。

 各施設においては、今年の秋もその土地ならではの素晴らしい体験を用意している。ここでは、そのうちの2軒が提供する極上の秋旅をご紹介したい。

月明かりに照らされた幻想的な空間で行うストレッチは、聴覚・視覚を研ぎ澄ませてくれる。未知のパワーに満たされそうだ。

「星のや 軽井沢」は、星野リゾートの原点。澄んだ空気に包まれた山あいの理想郷である。紅葉が美しいこの宿の秋のおもてなしは、卓越したオリジナリティに富む。

 まずは“月光滞在”。星野温泉ゆかりの与謝野晶子が作ったという団子にちなんで里芋をかたどった月見団子を味わったり、月の下で音楽を愉しんだり、月の力を取り込んで心身を整えるストレッチを行ったりするイベントだ。

“焼き八寸”は、色鮮やかな葉に彩られた里の地面を模している。焼き栗、炒り銀杏、信州サーモン柿の葉寿司など、秋の味覚が満載(入荷次第で異なる食材を用いる場合も)。

 このホテルは、もちろん美食家をも満足させる。メインダイニングの日本料理「嘉助」がこのたびリニューアル。野趣あふれる山と川の食材の旨みを最適な調理法で引き出した“山の懐石”は実に見事。秋のテーマは「香」。目の前で焼き上げるキノコや、炊きたての松茸ご飯など、秋の香りを取り入れたメニューが登場したなら、五感で秋を感じるだろう。

左:“腸活ステイ”の温泉美養では、セラピストが水中運動をレクチャー。体内までじっくり温めることで腸内の善玉菌が活動しやすい状態へと導かれる。
右:“誘眠美肌逗留”では、むくみがちな肌、くすみ肌、乾燥肌と、3種類のお悩み別スパトリートメントをラインナップしている。

 女性にうれしいのが、“腸活ステイ”という名の2泊3日の滞在型プログラム。入浴、食事、運動、そしてスパトリートメントによって、「第二の脳」と呼ばれる重要な器官である腸を元気にしてくれるのだ。

 同じく滞在型プログラムである“誘眠美肌逗留”も、注目を集めている。秋は、寒暖差の影響で深い睡眠が取りにくくなる季節。メディテイションバスでコンディションを調整し、スパトリートメントで美肌を手に入れよう。