移住が無理ならば、度胸と好奇心でイタリアを満喫

スタンダードな半日グループレッスンコースは1クラスの生徒数が4名~10名。

 イタリア好きの日本人はけっこう多い。私のまわりにも休暇を利用して幾度となくイタリアへ遊びに来る友人や知人が多々。そんな彼等によく薦めているのが「プチ留学バカンス」だ。訪れるべき主要都市はひと通り網羅してしまった。イタリア語を勉強してみたい。イタリアでの生活には憧れるけど移住は無理。そして、好奇心が旺盛で度胸がある。そんな要素を満たしている友人には迷わずプチ留学を提案している。

1900年代の建物の2階が学校になっている。美しい大理石の床は当時のオリジナル。

 留学というと準備に時間がかかりそうだし、なんとなくハードルが高いイメージを持ってしまいがちだが、欧米の人々は有給休暇や夏休みを利用してイタリア短期留学(兼バカンス)をもっと気軽に楽しんでいる。日本人であれば、3カ月以内の滞在は観光ビザでカバーできるので、面倒な手続きに煩わされることもない。短期間で慌ただしくイタリア国内を見てまわるよりも、ローマやフィレンツェなど、お気に入りの街に拠点を置いて、外国人向けのイタリア語学校に通いつつ、プチイタリア生活の気分に浸るのも悪くない。観光旅行では関わるチャンスのない他国の人々と机を並べてしばしの学生生活である。1、2週間、語学学校に通ったからといってイタリア語が上達するわけではないけれど、普通の旅では味わうことのできない異なるイタリアの顔が垣間みられるはずだ。

左:ローマの語学学校「イタリアイデア」。学校の受付は学生たちがいつでも気軽に立寄れる相談窓口としても機能。
右:「イタリアイデア」の経験豊かな講師。事務局のスタッフ、講師ともに女性が中心。

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文・撮影=村本幸枝