それから三年。深夜に一人黙々と書き続ける日々の中で、自分と“出会い直す”ような経験を何度もしたという。

「ああそうだったのかといまさら当時の心境を理解したり、逆に、あの時抱えていた熱さはちっとも冷めていないと感じたり。いまも確かに、自分の中に“青くささ”があるんです。それがなんだか愛おしくて、書き終えた最後、この物語に『パーマネント・ブルー』という名前をつけました」


たちばなけんち 1979年神奈川県生まれ。EXILE及びEXILE THE SECONDのパフォーマー。舞台『魍魎の匣』や『チェーザレ 破壊の創造者』にも出演、役者としても活躍中。


(「オール讀物」3・4月号より)


◆橘ケンチさんご本人による朗読が「本の話」ポッドキャストでお聴きいただけます。

2023.03.20(月)
文=「オール讀物」編集部