試されるのは自らの目、掘り出し物を探せ!
さて、そんなレコンキエウ通りですが、一歩、界隈に入るとどのお店にも仏像や古コイン、陶磁器などが山と積まれ、グエン朝第2代皇帝ミンマン帝時代の陶器や、沈没船から引き上げられた磁器など、とくに陶磁器関連のアイテムが多く揃っています。とはいえ、さすがに大きなものは購入しても持ち帰りづらいもの。また、本格的な骨董品はベトナムの法律で国外への持ち出しが禁止されているので、注意が必要です。
しかし、なかにはベトナム戦争時にアメリカ軍が使用していたジッポーライターや仏領時代のアルコールランプ、アンティーク時計など、手頃な小物もあり、アンティークジッポーはレプリカで約10USドル、本物は100USドル程度。クラシックな装いのアンティークランプは1000USドル以上もする高額のものもありますが、それほど古くなければ200USドル前後のものも。そのほかフランス製のソープディッシュや、思わず部屋に飾りたくなるカラフルなタイルなどもあり、見て回るだけで、宝探しをしているような気分になります。
もちろん骨董とはいってもすべてが本物とは限りません。どのお店もレプリカと本物が混在しているため、真偽のほどは目利き次第。ショッピングの定番、ベンタン市場でのお買い物の後は、自身の鑑識眼が試されるお宝探しにチャレンジしてみては?
右:大小さまざまなアンティークランプ
杉田憲昭(すぎたのりあき)
ベトナム・ホーチミン市在住のフリーランスエディター・ライター&フォトグラファー。日本で編集者として活躍後、渡越。在ベトナム10年。女性誌や旅行誌、機内誌などの取材・撮影・コーディネートを通じ、幅広くベトナム情報を発信中。
text:Noriaki Sugita