ローマ時代から栄えた癒しの町
まだ暑い日がつづきます、みなさま夏バテなどされてませんでしたか? イタリアも夏の始まりは例年より遅かったものの、始まってみれば、目眩のするような強烈な太陽に焼かれる、いつも通り暑い夏となりました。
夏の暑さにぐったりの方も、夏休みたくさん遊んで疲れた方も、そろそろ夏にたまった疲れを癒したいところ。今回は、ヨーロッパで人気の温泉保養地、モンテカティーニをご紹介します。
えっ、まだ暑いのに温泉!? と思われるかもしれませんが、イタリアでは、温泉のシーズンは夏。日本のように高温の温泉が湧かないイタリアでは、冬に入るにはちょっと寒いのです。
フィレンツェから電車で約50分、トスカーナの丘陵地帯に囲まれたモンテカティーニは、古くローマ時代から、効能の高い温泉水と、緑の整備された落ち着いた町並みで、人々の保養地として栄えてきました。18世紀に入って、その温泉水の効果が科学的に証明されると、温泉保養地としてさらに注目されるようになりました。
温泉については次のページでご紹介するとして、まずは町の紹介。モンテカティーニ中央駅を降りて数分歩くとすぐメイン通り。緑の植えられた落ち着いた雰囲気の通りに、温泉施設や星付きのホテルが並びます。町ゆく人のほとんどが、ここでゆっくりと過ごすために訪れた観光客。本当にのんびりとした穏やかな空気が流れています。
左:丘の上の町モンテカティーニ・アルトへ登る真っ赤なケーブルカー
右:かわいらしいモンテカティーニ・アルトの町並み
また、町の奥の丘の上にはモンテカティーニ・アルトと呼ばれる小さな集落があります。緑の丘にあるこの村は、丘を渡る風が爽やかに吹き、小さいながら趣き深いかわいらしい佇まい。そして村の広場にはレストランがひしめき合って軒を連ね、お腹をすかせた旅人を癒してくれます。
左:レストラン前の飾り付けもかわいい
右:レストランが軒を連ねるモンテカティーニ・アルトの広場