築城400年余の熊本城をはじめ、数多くのヘリテージを受け継ぐ熊本。

 さらに阿蘇の雄大な山々、天草の美しい海など豊かな自然も魅力的な県内各地を人気列車で巡り新しい旅の楽しみと出合う休日を満喫しよう!

 5回にわたり、グルメやショッピング、観光におすすめの12スポットをご紹介。

 阿蘇の魅力をもっと知りたい。そんな人はぜひ市街から車で約45分の山奥にある産山村へ。のどかな風景のなか心穏やかに美味しいものを味わう幸せは、唯一無二だ。今回は必訪レストランをご紹介。


「こんなところに!?」と驚く秘境レストラン

◆aso うぶやまキュッフェ

 熊本・大分県境にある人口わずか6人の集落。この地に2018年にオープンしたaso うぶやまキュッフェは、目にするもの、触れるもの、口にするもの、すべてが愛おしくなる秘境レストランだ。

 畑のなかに佇む木造のダイニングは、古い牛小屋を改装したもの。暖炉からは煙が立ち上り、温かな空気に包まれる。

 以前は熊本市でカフェレストランを経営していた武本規博さん・折居多恵さん。熊本地震がこれまでのあり方を見直すきっかけとなり、移住を決意したという。

 お店が開くのは、土・日曜と祝日のみ。それ以外の日は畑を耕し、日本の大地に根差してきた在来種の種を蒔く。そして無農薬で大切に育てた野菜がお皿の上で素敵な表情を見せるのだ。

 「全部を食べてあげたくなるんです」という多恵さんの言葉通り、可愛い大根や蕪などの花も添えられ、その美味しさは新発見だ。

 メインは山都町の猟師さんが仕留めたジビエ。それを丹念に薪火で焼き上げる。

 「薪で焼く。これが実に奥が深くて面白い」と語る武本シェフ。肉の部位、薪の配合、炎の状態を見極めながら焼くことで、最新の調理器具では決して出せない味わいが生まれるのだ。そのシンプルで繊細な旨みには、ただ感謝のひと言……。

 さらに、畑のぶどうでワイン造りにも挑戦したいというおふたり。一度訪れれば、その畑の成長が“我が事”のように楽しみになるのも、このお店ならではだ。

 なお、産山村には温泉宿が2軒。のんびり湯につかりながら、美食の余韻にひたるのも幸せなひとときとなる。

aso うぶやまキュッフェ

所在地 熊本県阿蘇郡産山村産山2101
電話番号 なし
営業時間 12:00~17:00 ※土・日曜、祝日のみ営業、完全予約制(予約はHPもしくはSNSから)
料金 オーガニックパスタコース 4,180円、ジビエお肉コース 5,390円
交通 阿蘇市街から車で約45分
https://www.ubuyamakuche.com/

Feature

熊本から列車に乗って出かけよう
楽しい人気列車で“とっておき”の旅

Edit & Text=Shojiro Yano
Photographs=Atsushi Hashimoto

この記事の掲載号

2021年 日本の島旅へ

CREA Traveller 2021年夏号

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