28歳にして芸歴26年のキャリアを持ち、公式YouTubeチャンネル「リュウチューブ」では明るい素顔を見せて、ファンを楽しませている俳優の神木隆之介さん。

 演劇は、意外にも2019年の松尾スズキ作・演出『キレイ~神様と待ち合わせした女~』が初舞台だった。「♪俺よりバカがいた~」と朗らかに歌い上げるピュアなハリコナ少年を生き生きと演じ、キレのいいダンスも披露。

 そして、今年、再び松尾演出の舞台『パ・ラパパンパン』に出演することになった。

 脚本は『花より男子』や連続テレビ小説『ちりとてちん』、大河ドラマ『平清盛』を手がけ、2021年11月1日より始まった連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』を執筆している藤本有紀。

 ティーン向けの作家・来栖てまり(松たか子)は、勢いで書いたこともないミステリーを書く宣言をしてしまう。編集者の浅見鏡太郎(神木隆之介)がその担当につくことに。

 てまりは『クリスマス・キャロル』をベースにしたミステリーを書き上げるが、夜中にある欠陥に気づく。真犯人を突き詰めるべく、二人は物語のなかに入りこむというファンタジックなミステリー・コメディー。

 映像畑で育った神木さんにとって舞台はどうだったのか? 新作について、30代も近づいてきたいまの心境などを語ってもらった。


初舞台は「緊張しすぎて吐きそう」

――初めての舞台、『キレイ~神様と待ち合わせた女~』に挑戦されていかがでしたか?

  すごく楽しかったです! ただ、初日と2日目は緊張しすぎて、本当に吐きそうでした(笑)。「2日目の舞台は、油断してしくじりやすい」というのを共演者の方から聞いていたので、初日の緊張感を忘れないように気をつけていました。2日目を無事に終えてからは、思い切り楽しみましたね。生田絵梨花さんや岩井秀人さんが常に側にいてくれたので、心強かったです。

――吐きそうなくらい緊張することは、映像の仕事ではないですか?

 ないですね。長台詞は緊張しますけど、映像の場合は撮り直すことができますし、失敗しても身内にしか見られませんから。

――今回、再び松尾スズキさん演出の『パ・ラパパンパン』への出演が決まって、どう思われました?

 まず嬉しかったです! 大人計画のみなさんとは、12歳のときに映画『妖怪大戦争』で阿部サダヲさんと共演させていただいたのをはじめ、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』など、たくさんの作品で共演させていただきました。みなさん、「面白」のプロでいらっしゃいます。

 『キレイ~』に出させていただくときも、僕は初舞台で右も左もわからないし、笑いのセンスなど、色合いが違ったりしないかな? と少し心配だったので、『キレイ~』が終わってすぐに、また松尾さんから声をかけていただいたことがすごく嬉しかったです。

 ただ、今回はセリフがすごく多いので不安なんです。

――舞台上でセリフが飛んでしまうんじゃないかと?

 飛ぶんじゃないかとか、盛大に噛んでしまうんじゃないかとか(笑)。

――『キレイ~』のときに、その危険はあったのですか?

 甘噛みはしましたけど、強行突破しました(笑)。

 蜂に頭を刺されてバカになった少年という役で、基本的にボケ。何を言っても許されるキャラクターだったので大丈夫でしたが、今回はツッコミ役なので正確に話さないといけないんです。

2021.11.02(火)
文=黒瀬朋子
撮影=鈴木七絵
ヘアメイク=☆MIZUHO☆(vitamins)
スタイリスト=JUNSHI