桜の樹皮が持つ自然な文様が安らぎを与えてくれる
【樺細工】
◆藤木伝四郎商店(ふじきでんしろうしょうてん)
桜の樹皮を用いた樺細工は、桜の名所として知られる秋田県の角館の工芸品。江戸時代は薬を入れる印籠に多く使われていたが、昭和になると茶筒に施されるようになる。
1851年創業の「藤木伝四郎商店」では伝統的な技法を守りながら多種多彩な樺細工を手がける。
7月下旬から約1カ月半かけて水分を含んだ山桜の樹皮を集め、2年ほど乾燥させた後に加工していく。
桜皮の質感を残した「霜降皮」や表面を削り光沢を出した「無地皮」など、素材の持つ表情を生かしながら制作。
密閉性が高く防菌効果がある茶筒、茶道具などを入れる箱、お盆、箸置きなど、どれもが味わいある暮らしの道具。
店内では作家ものも扱っており、緻密な技術に思わずため息が出てしまう。
藤木伝四郎商店(ふじきでんしろうしょうてん)
所在地 秋田県仙北市角館町下新町45番地
電話番号 0187-54-1151
営業時間 10:00~17:00
定休日 水曜
http://fujikidenshiro.co.jp/
Photographs=Asami Enomoto