ここにあるもの、この地に生きるものを大切にする物作りの奥深さは海という境界線をもつ離島でこそ、より鮮明になるのかもしれない。

 自然を慈しみ、伝統の先を見つめる奄美大島の作り手とショップを4軒ご紹介。


伝統を俯瞰して気づいた、すべての源、自然への感謝

◆金井工芸
[龍郷町]

 大島紬生産の中心地、島北部でも染屋さんの多い水の豊かな龍郷で工房を営む金井志人さんは「奄美の中心は自然、人里がアウェイ」と笑う。

 車輪梅ほか、染め用の草木も自生するこの地で、近年アパレルの草木染や、内装用木材の泥染めなど、新たな染色に果敢に取り組み注目を集める。

 「多彩な文化が混合し、独自の文化が築けたのは、その根底に島の自然があってこそ」

 基幹産業として一時代を築いた本場大島紬も、1,300年の奄美の織物史のなかの一過程。

 次世代に残したいのは「モノよりコト」と言う。伝統産業のモノよりも、伝承すべきはコト。

 島の営みを育む、かけがえのない自然環境を未来に繫ぎたいのだと。

金井工芸

所在地 鹿児島県大島郡龍郷町戸口2205-1
電話番号 0997-62-3428
営業時間 10:00~17:00
定休日 日曜
http://www.kanaikougei.com/

Feature

自然と伝統を未来に繋ぐ物作り
伝統の先を見つめる奄美の作り手たち

Text=Chiyo Sagae
Photographs=Atsushi Hashimoto

この記事の掲載号

2021年 日本の島旅へ

CREA Traveller 2021年夏号

2021年 日本の島旅へ

定価1,350円 (税込)

詳しくは
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CREA Traveller 2021年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在は異なる場合があります。