「CREA Traveller」2021年夏号の特集は、「2021年 日本の島旅へ」。
島ごとに固有の自然が織り成す造形や色彩への驚き。初めてでもどこか懐かしい、心安らぐひととき。今、いちばん欲しい開放感を感受できる、極上の島旅をお届けします。
この記事の掲載号
奄美大島ならではの自然と伝統に倣い、その魅力を伝える宿は一昔前のリゾートと一線を画し、海辺の隠れ家のように密やかだ。
大人の休日にふさわしい現代の極上リゾートを、ここ奄美大島で。おすすめの宿をご紹介。
島の自然と対話する究極のビーチフロントの宿
◆伝泊 The Beachfront MIJORA(でんぱく ザ ビーチフロント ミジョラ)
[笠利町]
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奄美大島出身の建築家、山下保博さんが舵を取る「伝泊」は、群島の古民家を改装した一棟貸しを手始めに、ホテルを内包する集落の複合施設を奄美大島に開設。
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2019年には、自然に寄り添う島の歴史に倣い、自然と対話する時を過ごせる海辺の宿をオープンした。
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客室やレストラン&バーの巨大な一枚ガラスが実現する海のパノラマとの至近感は圧巻。
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各棟のテラスから波打ち際まで数秒という立地も、プライベート感覚でビーチを客室の一部のように感じさせる。
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伝統的建築物、高倉とウノアシ貝をイメージした屋根など、モダンな空間に島固有の要素を忍ばせるバランスの良さも特筆すべき点。
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島の食材を軽やかな料理で提供するレストラン同様、すべてに高感度な新リゾートを提案する。
右:和牛ステーキを赤ワインソースで。茶の香りの植物、ハンダマを添えて。ともに日替わりのディナーコースより。
伝泊 The Beachfront MIJORA(でんぱく ザ ビーチフロント ミジョラ)
所在地 鹿児島県奄美市笠利町外金久亀崎986-1
電話番号 0997-63-1910
客室数 13室
料金(1名) スタンダードヴィラ 28,000円~(1室2名利用、朝食付き、サ込)
https://den-paku.com/the-beachfront-mijora/
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Text=Chiyo Sagae
Photographs=Atsushi Hashimoto