青森、秋田に残る暮らしの工芸品。網代編みや漆などの技術は縄文時代にもあったとされ、脈々と受け継がれきた歴史を感じさせてくれる。
あけび蔓や山ぶどう皮の風合いに惹かれる籠バッグ
【あけび蔓・山ぶどう皮細工】
◆宮本工芸(みやもとこうげい)
始まりは江戸時代の末期に会津の浪士から伝わったとされ、明治時代には産業として発達した青森のあけび蔓細工。
弘前の「宮本工芸」では、岩木山の上質なあけび蔓を使った籠バッグを制作している。
9月ごろに収穫したあけび蔓は4〜5カ月間、倉庫で乾燥させた後、数日間水に浸けて、1本1本節をとり、ようやく編むことができる。
三内丸山遺跡の縄文ポシェットと同じ網代編みをはじめ、多彩な編み方が受け継がれているそう。
また、籠作りには山ぶどうの蔓の皮も使っており、あけび蔓より幅があり違った表情に。
持ち手と本体が輪で繫がれ可動できるのが津軽の籠の特徴。職人が一つひとつ編み込んだ一点もので、時の流れとともに飴色に変わり、愛着が湧いてくる。
宮本工芸(みやもとこうげい)
所在地 青森県弘前市大字南横丁7
電話番号 0172-32-0796
営業時間 9:00〜18:00
定休日 日曜
https://www.miyamoto-akebikougei.com/blank
Photographs=Asami Enomoto