別府・大分の工芸品に目移り
生活雑貨好きにはたまらないショップ

 「CREA Traveller」2021年春号の特集は、「日本の手仕事を探しに」。

　そこにあるだけで、嬉しくなり、心豊かになるもの。守り抜かれた技が光る伝統工芸品であったり、作家や職人が丹精込めて作った日用品であったり、巡る季節に合わせて作られる保存食や郷土菓子であったり。

　そんな人の手が生み出す美しきものを求める「ふらり買い物旅」を楽しんでみてはいかがだろうか。

　さて、この記事では、旅人を迎える工芸が盛んな古の温泉地別府と、普段の生活に寄り添ってくれる民芸が根付く大分へ。

　暮らしが楽しくなるお買い物が楽しめるショップや、郷土の美味しいものがいただけるレストランを厳選してご紹介。

女性店主らしい毎日の食卓を“愉しく”してくれるセレクト

◆愉しい食卓 はなやももショップ

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　ここは別府に唯一現存する明治時代の建築。カフェやギャラリーのほか、生活雑貨好きにはたまらないショップが併設されている。

　店内には老舗旅館で生まれ育った店主・安波治子さんが確かな目で選んだ品々が所狭しと並ぶ。

　地元との信頼関係から、大分県各地の器が集まり、竹細工の作家たちには、現代の生活のなかで使い勝手が良く、手の届く値段設定のオリジナル商品を安波さん自身が提案。

　女性店主らしい、毎日の食卓をまさに“愉しく”してくれるセレクトだ。地元の果物を使ったオリジナルコンフィチュールなどの食品も充実し、大分県の魅力をとことん感じられるラインナップとなっている。

Photographs＝Atsushi Hashimoto