◆モザイク&パターン
主張は控えめ。通好みの上品な柄ゆきがポイント

 モザイクや幾何学模様もトレンドのひとつ。その人気ぶりが明らかになったのは、医療消耗材大手のMOTEXが2020年12月初旬に待望のプリントシリーズとして、グラデーションとモザイク柄(写真下)を発売した際。

 コロナ禍前から確固たる地位を築いていたメーカーの商品とあって、どちらも即完売に。MOTEXがプリントマスクでの後発組となったのは、安全性を重視し、台湾産の良質な原材料にこだわり、その調達に時間を要したため。開発に際しては、遊び心とメリハリのあるデザインを目指し、単色ではなく多色使いを選んだという。

 ナショナルチームとして政府の有償配給制度に協力している大手メーカーは、このように新商品の開発が後回しになる傾向がある。また、大手であるほど価格が手頃なのも特徴で、人気が集中するのもうなずける。

 聚泰科技による「金雪花」(写真上)は、クリスマスシーズンに発売されたもの。赤や緑のクリスマスカラーとはひと味違う大人な雰囲気、長く使えるデザインが支持された。

2021.03.16(火)
文=堀 由美子
撮影=深野未季