養生茶カフェでは、お菓子と相性のいい中国茶を

「薬膳のお菓子を特別なものだと思ってほしくないんです。ふだんのおやつで気軽に食べてもらいたい。その延長で体にいいことを意識してもらえればいいんです。まずは、楽しく、おいしく食べること」と谷さんは言います。

桜の花は春の風邪予防に。左から、さくら 180円、きなこクッキー 1袋150円

 だから、お菓子に使う材料には「こだわりすぎない」のだそう。「砂糖は体を冷やすので使いたくないのですが、おやつには甘いものがほしいでしょうし、砂糖を使わないで作ると日持ちしない。白砂糖でなく、ミネラル分の多いきび砂糖を使っています」。

 でも、自身が食いしん坊で「おいしさが大切だから」と、大阪の地卵を使い、ショウガを甘煮にして入れたり、発酵バターを使ったフィナンシェを置いたり。「米油を使ったお菓子は、袋のまま、電子レンジで10秒程チンしてみてください。ほわっとやわらかくなって、とってもおいしいんですよ」。

 すうっと消えるような口溶け、サクサクした歯触りなど、お菓子によって異なる食感が楽しめます。また、香ばしいきなこや黒ゴマやクルミの香り、しっかりきいたショウガ、コクのある黒糖、たっぷりのレーズンなど、素材そのものの風味が生かされているのも魅力。

「小さなお店です。私のおうちに来てもらったみたいに、おしゃべりして、元気になって帰ってもらえたら」

 カフェはカウンター3席とテーブル4席。「お菓子と相性のいい中国茶をお出しします。カフェに来られたお客様用に、大好きなタルトも焼こうと思っています」。

 おいしい薬膳のおやつを食べて、毎日元気でいたいですね。

ねこやなぎ
住所 大阪府大阪市西区新町2-11-12
電話番号 06-6531-5128
URL www.facebook.com/YakuzenNaOkashi.Nekoyanagi
necoyanagi.jugem.jp

宗田洋子(そおだ よおこ)
ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2013.03.24(日)