何度訪れても「また行きたい!」と強い魅惑のオーラを放つ楽園アイランド・沖縄。
もっと深く、そして未知なる体験をしたい旅人には、沖縄本島周辺に浮かぶ15離島がおすすめ。
島暮らし気分を味わえる宿に泊まりながら、心和む旅へとご案内しましょう。
◆沖縄の原風景が残る楽園 渡名喜島
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昔ながらの沖縄の風景と美しい自然を堪能する
沖縄には大小様々な離島がありますが、そのなかでも「穴場」と言われることが多いのが渡名喜島(となきじま)。
島へのアクセスは那覇市の泊港からフェリーで約2時間、出航は1日1便。基本的に本島へ日帰りができないので、慌ただしい日程で出かけるには向いていません。けれど渡名喜島には、「ここまで足を運んでよかった!」と思わせる風景があるのです。
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まず感動するのは、その集落の景観の美しさ。舗装されていない白砂の小径に、石垣とふくぎの防風林に囲まれた赤瓦屋根の家屋がきれいに並んでいます。
沖縄に伝統的家屋が残る地域はいくつかありますが、華美に観光地化がされていない分、渡名喜島では、島の人たちの日常を肌で感じることができるのです。
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右:島の特産品であるもちきびを使った「きびだんご」 400円。
また、2つの山が合わさってできたという地形が、独特の自然美を見せます。集落を挟む南北には、それぞれ地質の異なる山並みが広がっていて、展望台から眺める海と山の鮮やかなコントラストの素晴らしいこと!
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さて、島には宿泊施設が数軒ありますが、島暮らしを体感するなら「ふくぎ屋」がおすすめ。集落に点在する空き家になった古民家をそのまま宿として提供していて、赤瓦の一軒家でまるで我が家のように過ごすことができます。
宿の食事は集落内にある「ふくぎ食堂」で。夕飯には島でとれた鮮魚の刺身や沖縄料理が並び、島のおもてなしに心もお腹も満たされます。
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夜の帳が下りると、集落には街灯ではなく、フットライトが灯ります。幻想的な雰囲気は、泊まった人だけが見ることのできる贅沢な景色。食堂から宿までの夜の散歩は、忘れられない旅の思い出になることでしょう。
暮らしも文化も自然も、ありのまま。だからこの島は、心地いいのだと実感できました。
赤瓦の宿 ふくぎ屋
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古民家一棟貸しの宿。重要伝統的建造物群保存地区に選定されている集落内に点在する6棟の古民家のいずれかに宿泊することができる。家には「屋号」がそれぞれ付いていて、泊まる宿の屋号を覚えておくと島の散策がしやすい。受付と夕・朝食は歩いて数分の「ふくぎ食堂」で。島内では数少ないお食事どころで、ランチタイムは島の人々や観光客などで賑わう。
所在地 沖縄県島尻郡渡名喜村1909
電話番号 098-989-2990
客室数 6棟
料金(1名) 9,000円(2名以上の場合は、1名 7,000円、夕・朝食付き)
渡名喜島へのアクセス
那覇・泊港からフェリーで約2時間。島内は徒歩で一周して約2〜3時間。
●渡名喜村観光協会 https://www.tonaki-kanko.com/
文=呉屋沙織
撮影=白木裕紀子(渡名喜島)、平良信実(津堅島)