●イタリア料理のトップシェフの場合
イタリア料理のトップシェフ、アンジェラ・ハートネットさんも、医療従事者への食事の提供を精力的に行うシェフのひとり。
ご近所の友人、ルル・ディロンさんが自宅キッチンで食事を作って運んでいるのを知り、彼女のプロジェクト「Cook-19(クック‐19)」の活動に加わりました。
以来、多くの賛同者や協力者を得て、プロジェクトのインスタグラムには、女優のジェンマ・チャンさんと彼女のボーイフレンドで俳優のドミニク・クーパーさんが病院に食事を運ぶボランティア風景の写真も登場。
●ミシュランスターのシェフは料理デモ配信
レストランの厨房から自宅キッチンへと舞台を移し、インスタグラムで「Social kitchen isolation」と銘打って料理のデモンストレーションを行っているのは、ミシュランスター・シェフのジェイソン・アサートンさん。
最近は、事前に配信日時と必要な材料を告知し、視聴者が一緒に料理できるようなライブストリーミングも配信し始めました。
●注目の人気パティシエも
また、ヘンリー王子とメーガン妃のウェディング・ケーキを制作したことで、一躍注目を集めたパティシエ、クレア・プタックさんも、インスタグラムにレシピを掲載。
そのほか、スイーツのデリバリーも始めている模様。
●老舗ショップ&バーの宅配
一方で、一風変わった宅配を開始したのが、ロンドンのウィスキー・シーンを牽引する老舗ショップ&バーのミルロイです。
ミルロイが今年2月にオープンしたカクテル・バーThe Proofing Room(ザ・プルーフィング・ルーム)では、ビン入りのオリジナル・カクテルを英国内なら48時間以内に宅配。
スーパーのワイン売り場の棚が空っぽになりがちな昨今、こちらも人気が高まりそうです。
大打撃を受けつつも、助け合いの精神と新たなアイデアで、力強くこの難局を乗り切ろうと土俵際で踏ん張る英国の外食産業。
この状態が早く終息を迎え、以前のような活気を取り戻す日が一日も早く来ることを祈ってやみません。
London Restaurant Co-operative(ロンドン・レストラン・コーポラティブ)
https://www.londonrestaurantcooperative.com/
Cook-19(クック‐19)
Jason Atherton Instagram(ジェイソン・アサートン)
https://www.instagram.com/_jasonatherton/
Claire Ptak Instagram(クレア・プタック)
https://www.instagram.com/violetcakeslondon/
The Proofing Room(ザ・プルーフィング・ルーム)
安田和代(KRess Europe)
日本で編集プロダクション勤務の後、1995年からロンドン在住のライター編集者。日本の雑誌やウェブサイトを中心に、編集・執筆・翻訳・コーディネートに携わる。
●ロンドンでの小さなネタをつづったインスタグラム @gezkaz
●運営する編集プロダクションのウェブサイト http://www.kress-europe.com/
Column
かつて王都を誇ったロンドンは、いまだ偉大なパワーを持ち、魅力溢れる街。そう、この都会はいつまでも飽きることがありません。世界の中心から発信される素敵な情報を、現地からそのままお届けします!
文・撮影=安田和代(KRess Europe)