注目都市②海口
異文化を体験する街歩きが新鮮!
“東洋のハワイ”と謳われるだけあり、海南島はリゾートだけの島ではないのも魅力のひとつだ。
前ページで紹介した三亜でリゾート気分を十分に満喫したら、海口では、この島ならではの観光&グルメを楽しむ街歩きに出かけよう。
東南アジア各国の文化が融合する
レトロな街並みをそぞろ歩く
海南省の省都・海口における最大の見どころが、レトロな風情に彩られた騎楼老街だ。中国には多くの“老街”と呼ばれるところがあり、それは昔ながらの風景・街並みが残っている場所を指す。
近代的な都市の中にひょっこりと現れる騎楼老街は、まるでタイムスリップしたかのような異文化体験ができる場所。
ショッピング&グルメスポットが軒を連ね、地元の人々や観光客で常に活気に満ちている。写真映えスポットもあちこちにあるので、ノスタルジックな気分にひたりながらそぞろ歩きが楽しめること請け合いだ。
グルメ天国・海南島で必食!
四大名物料理をチェック
現在は海南省だが、1988年までは広東省の一部だったことから、海南島では新鮮シーフードのローカル料理に加え、広東料理や飲茶がポピュラーに食されている。
さらに大陸から移住してきてレストランを開いた人も多く、海の幸・山の幸を使った中国全土のさまざまな調理法の料理が揃うのも特徴。ここではぜひ、中国料理三昧といきたいところ。
そんな海南島の名物料理が、「文昌鶏(ぶんしょうどり)」「東山羊」「和楽蟹(わらくがに)」「嘉積鴨」の4品。
中でも必食の1品が「文昌鶏」。実はこれ、元祖チキンライスってご存じ? シンガポール、マレーシア、タイなどで人気の「ハイナンチキンライス」は、海南島から東南アジアに渡った華僑が広めたメニューなのだ。
臭みがなくジューシーな「ハイナンチキンライス」の原型「文昌鶏」を、ぜひ発祥の地で味わいたい。
そしてもうひとつ覚えておきたいのが、“海口朝食”だ。
海口の人々は、一日の原動力となる朝食を特に重視しているそうで、食材の鮮度&栄養ともに抜群の“海口朝食”にはさまざまなメニューがある。
中でもポピュラーな朝の定番メニューといわれるのが、海南省の四大名粉のひとつ「海南粉(ハイナンフン)」で、2010年には第3回海南省非物質文化遺産に選ばれている。
そんな「海南粉」とは、地元の人に「腌粉(漬けビーフン)」と呼ばれる、新鮮で細いビーフンをベースにした料理だ。ビーフンの上にふんだんに盛られたトッピング(ポークジャーキー、揚げピーナッツ、もやし、漬物、小エビなど)をよく混ぜ合わせれば、味も香りも超一級の1品に。
このほかにも“海口朝食”や、街歩きの途中にサクッと食べられる軽食メニューは数多い。
海口滞在中はローカル食堂を訪れて、地元の人たちとともに本場の味を堪能するのも一興だ。
ローカルみやげから免税品まで
心躍るショッピングタイムを満喫!
漢族が8割以上を占める海南島だが、先住民族である黎族(リー族)を筆頭に少数民族も多く、伝統と文化を尊重し合いながら暮らしている。
彼らが作る民芸品や工芸品(織物、銀細工など)の中には、昔ながらの意匠にモダンなアレンジを施したアイテムもあるので、おみやげにうってつけだ。
また島内には、免税店やショッピングモール、デパートなどの大型施設がいくつもあり、ショッピング事情は驚くほど充実している。
三亜エリアの大型免税ショッピングセンター「海棠湾免税店」には、有名ブランドショップもずらりと並ぶ。
食べて、遊んで、癒される。旅の最後の最後まで、お楽しみポイント満載の海南島を、次の海外旅行先にぜひ検討してみて!
海南観光庁 東京事務所
電話番号 03-5814-8551
http://jp.explorehainan.com/
構成・文=立花奈緒(ブレーンシップ)