共産主義時代は
市民にとって恐怖の丘?
現在では美しい市民の憩いの場所となっているレトナ公園ですが、かつての共産主義時代には、この丘にソビエト連邦の独裁政治家スターリンの巨大な像が建てられていました。
高さ65メートルの像は、丘の下で暮らすプラハ市民たちを慄かせたといい、日々の生活のなかで自分たちの国が共産圏であることを思い知らされる場所だったそうです。
今では像はとり除かれ、同じ場所には大きなメトロノームが置かれています。1991年に展覧会用に設置されたものが、そのままこの丘のシンボルとなりました。
メトロノームの周りは階段に囲まれているため、スケートボーダーが集まる場所としても有名になりつつあります。もちろん、このメトロノームの下にもチェコビールを楽しめるビアガーデン。チェコの暮らしでは、いつでもどこでもビールは欠かせないものなのです。
なお、公園のすぐそばには「国立技術博物館(Národní technické muzeum)」と「国立農業博物館(Národní zemědělské muzeum)」もあります。工業国として栄えたチェコ共和国の技術を知ったり、農業の歴史を知ったり、勉強しがてら公園散策するのもいいでしょう。
公園内には子供の遊べる遊具も充実しているので、お子様連れでも博物館見学をかねて一日がかりで訪れても楽しい場所です。そしてもちろん、散策の後の一杯もお忘れなく!
国立技術博物館
(Národní technické muzeum)
所在地 Kostelní 42, 170 78 Praha 7
電話番号 220-399-111
開館時間 火~金曜 9:00~17:30、土・日曜 10:00~18:00
休館日 月曜
http://www.ntm.cz/en
国立農業博物館
(Národní zemědělské muzeum)
所在地 Kostelní 44, 170 00 Praha 7
電話番号 220-308-200
開館時間 火~日曜 9:00~17:00
休館日 月曜
http://nzm.cz/en/prague/
クレメントゆみ子(くれめんと・ゆみこ)
2005年からチェコ共和国プラハ在住のコーディネーター・フリーライター・現地ガイド。日本からの各種メディアの取材・撮影コーディネートからWEBへの執筆、現地日本語ガイドまで幅広く活動する。チェコ・プラハの現地情報を発信するブログ:新チェコ生活日記2 http://prahalife2.exblog.jp/
現地で運営するエージェントのウェブサイト http://www.czechtraveland.com/
文・撮影=クレメントゆみ子