「星野リゾート 界」の“ご当地楽”は
伝統文化に触れる体験プログラム

山代温泉で迫力の加賀獅子舞を堪能

紅殻(べんがら)と呼ばれる顔料を使った紅殻格子は、美しいばかりでなく、中からはよく見えるが外からは容易に見えないという防犯機能もある。

 1300年の歴史を誇る加賀・山代温泉に佇む「星野リゾート 界 加賀」。老舗旅館「白銀屋」が生まれ変わったこの宿は、白銀屋からの伝統建築をそのまま残し、美しい意匠を復元させた造りもみごと。特に、細かな木を縦横に組み合わせた紅殻格子は、風情ある街並みの中でもひときわ美しい。

界 加賀の前身である寛永元年創業創業の「白銀屋」にちなんだ加賀獅子舞「白銀の舞」を毎晩21時から披露。

 この宿で楽しめるご当地楽が、“加賀獅子舞”。初代加賀藩主・前田利家が金沢城に入城した際に舞われた獅子舞が発展し根づいてきた、加賀地方の民俗芸能だ。大きな獅子頭と、囃子方がすべて入ってしまうほどの巨大な蚊帳、武術を取り入れて演技する棒振りが加賀獅子舞の大きな特徴。

 界 加賀ではその勇壮華麗な武家文化の伝統を受け継ぎつつ、独自にアレンジした「白銀の舞」を披露。迫力ある独創的な加賀獅子舞を堪能できる。

随所に加賀の洗練された技を感じることのできるご当地部屋。

 そして界 加賀も全室が“ご当地部屋”。石川には歴史あるものづくりが数多くあるが、洗練されたモダンな客室に、加賀水引、加賀友禅、九谷焼、山中漆器の4つの伝統工芸があしらわれている。部屋ごとに異なるしつらえで伝統工芸を身近に感じながら、ゆったりくつろぎの滞在を。

文＝榎本市子