相模原に生を受け、永きに渡り戦争の「負の遺産」を犠牲となった人々への鎮魂を込め撮影。数々の権威ある写真賞を受賞してきた日本を代表する写真家 江成常夫氏の写真展を、当館として3年ぶりに開催します

相模原市民ギャラリーでは、戦後80年を迎える令和7(2025)年に、相模原市出身の日本を代表する写真家で、第二次世界大戦後を生きた人々や遺品、遺構を撮った作品を通じ歴史を問い続けていることで国内外から高い評価を得ている写真家 江成常夫氏の写真展を開催します。
本展では、「もの言わぬ語り部」として戦争の惨劇を伝えるガマや沖縄戦の遺品、当事者として負の歴史を語り継いできた被爆者のポートレートを展示。沖縄、ヒロシマ、ナガサキと今日の日本にまで深く刻まれた戦争の傷跡の実相を浮かび上がらせます。
世界各地で紛争が激化する現在において、本展を通して歴史や平和について改めて考えてみませんか。
実施概要
・展覧会名: 令和7年度相模原市民ギャラリー自主企画展
「戦後80年 江成常夫写真展 沈黙の伝言」
・会期 : 令和7年8月2日(土)~8月24日(日) 10:00~18:00 水曜休館
・会場 : 相模原市民ギャラリー(相模原市中央区相模原1-1-3セレオ相模原4階)
https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kankou/bunka/1022300/gallery/1003579.html
・観覧料 : 無料
・主催 : 相模原市(相模原市民ギャラリー)
・協力 : フォトシティさがみはら実行委員会
フォトシティさがみはらサポーターズクラブ
セレオ相模原

[参考]当ギャラリーにて令和元年に開催した江成常夫写真展の様子
江成常夫 略歴1936年相模原市生まれ。(現在も在住)毎日新聞社に入社した後、1974年に同社を退社しフリーランスの写真家となる。一貫して「戦争の昭和」に翻弄された人々の声を代弁し、昭和史を問い続けている。
その作品は、木村伊兵衛賞、土門拳賞をはじめとした国内の代表的な写真賞や毎日芸術賞を受賞するなど高く評価されている。また、2019年から2024年にかけて、テキサス大学付属の歴史博物館「ドルフ・ブリスコー米国史センター」に複数の作品が収蔵された。

展示作品の一例

GAMA CAVE 霊魂がやどる聖地より ウムニーガマ 2011年

GAMA CAVE 霊魂がやどる聖地より クラシンジョウガマ 2011年

GAMA CAVE 霊魂がやどる聖地より 沖縄県庁壕 2011年

ナガサキより 岩崎シズカ・マリア 2008年

ヒロシマより 久保浦寛人 2009年

ナガサキより 谷口稜曄 2008年
【関連イベント】
1.江成常夫氏によるギャラリー・トーク
作家本人が自作について語ります。
日時 :8月9日(土)14:00~15:00
2.フォトシティさがみはら25周年記念対談
江成常夫氏が創設に携わり、その写真理念を受け継ぐフォトシティさがみはらの25周年を記念し、フォトシティさがみはら実行委員会特別委員の伊藤俊治氏と「フォトシティさがみはら25周年/昭和100年の鎮魂」をテーマに対談を行います。
日時 :8月24日(日)10:30~12:00
登壇者 :江成常夫・伊藤俊治(東京藝術大学名誉教授)
※1.2.とも事前申込不要。直接展示室にお越しください。
※詳細は相模原市民ギャラリーのホームページからご確認ください。
https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/kankou/bunka/1022291/1033259.html