2013年にスタートして以来、自然のあり方、人の思い、そしてモノの大切さを考えつつ、ものづくりの本質に立ち帰り、素材の確かな魅力と価値を引き出し、大切に繋いできた「ふしとカケラ」第7弾です。
株式会社マルニ木工は、2025年 1月 22日(水)~ 28日(火)の期間、伊勢丹新宿店 本館 1階 ザ・ステージにて、「ふしとカケラ」プロジェクトの第7弾となる『LOVING LIVING』を開催いたします。
ものづくりの過程で生まれるふしなどの個性的な木目に新しい生命を吹き込みたい。こうした思いから、マルニ木工がmina perhonenとともに、2013年より取り組んでいるプロジェクト「ふしとカケラ」。
〈ふし〉とは、木が枝を伸ばした部分に見られる斑点状の模様。安定した生産性や素材の均質化を求めるあまり、従来個性のある部材は家具のラインから外すのが通例でした。一方の〈カケラ〉とは、豊かなテキスタイルデザインを誇るmina perhonenのテキスタイルを裁断した際に出る、はぎれのこと。一般的な大量生産に基づくものづくりにおいては、必然的に製品化される工程から外されてしまう「ふし」や「カケラ」ですが、少し違う視点から残されたパーツをじっくり眺めてみると、それぞれにきらりと光る個性を持った豊かな存在に見えてきます。
そんな気づきから、魅力溢れる存在を一つひとつ拾い集め、丁寧に組み上げ、新しい生命を吹き込んでいこうとしたのが「ふしとカケラ」です。
2013年のスタートから11年、「ふしとカケラ」は自然のあり方、人の思い、そしてモノの大切さを考えつつ、ものづくりの本質に立ち帰り、素材の確かな魅力と価値を引き出し、大切に繋いできたプロジェクトです。
第7弾となる今回は、テーマを『LOVING LIVING』と称し、全コレクションが一つの世界観を纏い、愛情豊かな暮らしのシーンを描き出すことができるようにデザインしました。これまでの「ビーチ材」「オーク材」「ウォルナット材」の3つの樹種のうち、「オーク材」には5つのカラーバリエーションが加わり、全9種類を揃えております。ぜひ、ご注目ください。
MESSAGE
身近な環境、ディテールにも意識を及ばせる。
「時代とともに“暮らし”の価値観も様変わりし、いまでは身近な環境に細やかに意識を及ばせ、豊かな時間を自らが作り出すことも意味していると思います」。
穏やかな視点で自然の風景や人々の生活の様子を捉える皆川氏は、このプロジェクトが単なるものづくりの提案の一つではなく、自分なりの「好き」や「素敵」という感情を素直に表現すれば、暮らしの空間は愛着に満ちたものになるはず。一つひとつは違っていても、互いが呼応しあい、共感することで、世界は豊かに包まれるもの。口に入れる食べ物や、肌に直接触れる衣服と同様に、身近な環境を整えるインテリアやオブジェも大切に選び、使いこなしてほしい。そんな皆川氏の思いも「ふしとカケラ」の背景には込められています。
LINE UP
色や柄の違いを、揃えて楽しむ幸せ。
今回で7回目を迎える今年の「ふしとカケラ」では、これまで伝えてきた思いを大切に守りつつ、自然な風合いや温もりを持つふしとカケラを、熟練の職人たちの目と手で紡いだ全9種のアイテムを新たに用意いたします。
「ビーチ材」「オーク材」「ウォルナット材」の3 つの樹種のうち、「オーク材」には5つのカラーバリエーションが揃います。
このカラーパターンは、森のなかで光や風と戯れる木々が、さまざまな色のグラデーションをもって美しい風景を作り出している様子を、皆川 明氏がイメージしながら慎重にセレクトしたもの。同じ色を揃えて統一感を持った空間に仕上げることはもちろん、異なる色のものを複数組み合わせても程よい調和が生まれるように、全体を整えています。
自分好みの一脚を選んでもよし。色違いで何脚か揃えて食卓に並べてもよし。
家族や友人が集う場所ならば、その人のキャラクターに応じて椅子を選んでレイアウトを変える楽しみも生まれます。
さらに大切に選び、愛着を重ねた家具を次世代へと譲り渡すというロングライフのビジョンもこれからの暮らしの態度には必要と考え、確かな製造環境のもと高い品質のものづくりを実施。販売後のメンテナンスサポートも行うなど、長くにわたってお使いいただけるコレクションになっています。
PRODUCTS
ふしとカケラ HIROSHIMA アームチェア
主材:ビーチ材、オーク材、ウォルナット材
※オーク材のみ座面が2種類ございます。
サイズ:W560 × D530 × H765 × SH430 mm
価格:ビーチ材 170,500円(本体 155,000円)
オーク材 221,100円(本体 201,000円)
ウォルナット材 245,300円(本体 223,000円)
ふしとカケラ HIROSHIMA アームチェア(カラー)
主材:オーク材
カラー:mimosa yellow、fog gray、stone gray、ash gray、shadow green
※オーク材の木目や風合いを感じられる透明感のある仕上がりです。
サイズ:W560 × D530 × H765 × SH430 mm
価格:221,100円(本体 201,000円)
ふしとカケラ MALTA ダイニングテーブル
kakera bag
HIROSHIMA アームチェアの座面の形をしたカケラバッグ。
カラー:light mix、mix、dark mix
※数量限定で販売いたします。
<三越伊勢丹オンラインストア先行販売のご案内> ※エムアイカード会員限定
2025年1月8日(水)10:00~1月14日(火)23:59まで三越伊勢丹オンラインストアにて先行販売
EC サイトでは、木目の表情をお選びいただくことができます。
商品発送時期:4月中旬以降発送予定
ふしについて|マルニ木工の取り組み
天然の恵みを受けながら豊かに育った木々に、一つとして同じものはありません。私たちの顔にホクロやエクボがあるように、木にもふしがあったり木目の文様もそれぞれです。
日の光を浴びながら天に向かって真っ直ぐ幹を伸ばすもの、四方に自由に枝葉を伸ばしていくものなどその姿はさまざま。木々は成長の過程で、嵐に倒れそうになったり、キツツキに突かれたり、虫に食われたり、大自然の中で逞しく成長を重ねていくために、傷ついた部分を自己治癒したり、自ら枝を落としたりしながら、それぞれに変化を繰り返し、その痕跡を木目のなかに重ねていきます。
こうした痕跡が、木目のなかに少し色濃い紋様として現れ、節(ふし)や杢(もく)と呼ばれるものになります。こういった紋様は、自然の中で育った木材には必ず存在するもの。これらは他の部分とは素性が異なるために、安定した生産性を求める工業製品のなかでは、どうしても製造ラインからはじかれてしまうものでした。しかし、このような個性を持つ木材にこそ、木が生きてきた証なのでは。こうした考えではじまった「ふしとカケラ」プロジェクトです。
良質な木材を扱うマルニ木工の素材のエキスパートたちが、木材の特性をしっかり見極め、品質に影響をあたえないものをしっかりと選別し、一つひとつに異なる個性を、木材の豊かな素材価値として提案していきます。
EVENT OUTLINE
ふしとカケラ『LOVING LIVING 愛着のある暮らし』
MARUNI COLLECTION HIROSHIMA with mina perhonen
|会期|2025年1月22日(水)~ 28日(火)
|時間|10:00~20:00
|会場|伊勢丹新宿店 本館1 階 ザ・ステージ
tel. 03-3352-1111(大代表)
|URL|https://www.mistore.jp/shopping/feature/living_art_f3/furniture14_l
PROFILE
株式会社マルニ木工
創業以来「工芸の工業化」をモットーに、職人の手作業と緻密な機械加工を融合し、工芸的な美しさ、安定した高い品質、適正な価格を実現し、90年以上木工家具をつくり続けてきました。2008年にはプロダクトデザイナーの深澤直人氏とともに、工場の特性を活かした世界の定番となる家具を目指し、HIROSHIMAをはじめとするMARUNI COLLECTIONを発表。
2011年にはジャスパー・モリソン氏が、2022年にはセシリエ・マンツ氏が加わり、年々その世界観を広げています。デザイナーと技術者が真摯に向き合い、100年経っても世界の定番として愛される、精緻で優れたデザインの木工家具をつくり続けることで、何気ない日常を美しく心豊かにします。