本と一緒なら旅はもっと楽しい！
「星野リゾート」で満喫する読書の秋

阿蘇や川治の温泉宿でゆっくりと読書を

 まだまだ残暑が続くけれど、もうそろそろ聞こえてくる秋の足音。そして秋といえば読書。CREA2015年9月号では「本とおでかけ。」と題し、読書と街歩きにまつわるあれこれを特集している。ここでは、旅先で読書をしたり、ゆっくりと贅沢な時間を過ごすことができる星野リゾートのプランをいくつかご紹介したい。

「界 阿蘇」の“心を満たす読書三昧滞在”では、BGMにぴったりのヒーリングミュージックのCDも貸し出してくれる。

 くじゅう国立公園の広大な敷地にあり、阿蘇五岳と外輪山に広がる大草原を眺望できる「星野リゾート 界 阿蘇」。日常を忘れて読書に没頭できるこのリゾートでは“心を満たす読書三昧滞在”が用意されている。

 大量の本は旅の荷物になるが、スキー道具を送るように宅配便を使えば便利。このプランでは、家から宿へ、宿から家へと、本を送る往復の宅配便を無料で利用できるのがうれしい。ブックライトやハンモック、防水ブックカバーも貸し出されており、温泉につかりながらなど、まさにどこでも読書三昧だ。お土産として、地元小国杉でできたオリジナルブックマークもついている。

温泉旅館で楽しむ月見。風流この上ない秋の過ごし方だ。

 “黄金のすすきで楽しむ秋の十五夜”は、「界 阿蘇」のご当地部屋“カルデラの間”に、外輪山のすすきと白玉団子をそなえて秋の夜長を楽しむプラン。カルデラの豊穣を象徴する美しいすすきと、十五夜の月を眺めながら読書というのも乙だ。

「界 川治」の“胡桃の森”で本を読む。非日常のシチュエーションが楽しい。

 鬼怒川温泉から15分のひっそりとした渓流沿いにたたずむ「星野リゾート 界 川治」では“紅葉の宿で過ごす恵みの里山ステイ”を用意。敷地内に約300坪にわたって広がる“胡桃の森”で、干し野菜や燻製づくりが体験できるほか、里山文庫として、秋の空の下で読書が楽しめる。

 石臼挽きのコーヒーと、落ち葉で焼いた焼き芋を味わいながらの里山文庫での読書は、時間を忘れさせてくれそうだ。

 ちなみに、この2軒に限らず、各地の「界」には日本の旅に関する書籍を集めたトラベルライブラリーがあり、そこから好きな本を持ち出して読むことも可能。

文＝榎本市子