カップケーキ・ブームの火付け役ともいえる名店へ

 そこから、ハリー・ポッターのダイアゴン横丁を彷彿とさせるセシル・コートで、再びガイドのジョンさんによる歴史解説が入り(幼少のモーツァルトがこの通りに宿泊、などなど)、一同ソーホーへと歩を進めます。

左:ハリー・ポッターのダイアゴン横丁を思わせるセシル・コートで、ジョンさんが歴史解説。
右:俳優でもあるガイドのジョンさん。ロンドンのウォーキング・ツアーでは、駆け出しの俳優さんがガイドをしていることが実に多いので、明日のスターを青田買いできるかも!?

 ところどころでジョンさんによる隠れた名所解説が入りつつ、次に目指すのは、ロンドンのカップケーキ・ブームの火付け役ともいえるハミングバード・ベーカリー。ここでも普通サイズのカップケーキがひとつずつ配られました。箱入りなので、いますぐ食べなくても大丈夫、ということで、こちらはバッグのなかに。ティーンエイジャーたちはもちろん、その場でもぐもぐ。ここもレッド・ベルベットのなめらかなチーズ・クリームが最高です。

ロンドンのカップケーキ・ブームはこのお店から始まったと言っても過言ではない、ハミングバード・ベーカリーで。

 さらにソーホーを西へと向かい、おしゃれな飲茶のお店Yauatchaへ。ここは飲茶とフランス風のケーキというちょっとユニークな組み合わせが人気のお店。一同ぞろぞろと中に入り、ケーキカウンターで好きなマカロンをふたつずつチョイスします。

飲茶のお店とは思えない、Yauatchaのケーキカウンター。カシュー・キャラメルとレモン・アールグレーの2種類のマカロンをゲット。

 そこからさらに西に歩くこと3分、ロンドンだけで30店ほどの支店を持つケーキ屋さん、パティセリー・ヴァレリーへ。「トイレに行きたい人はこちらで、どうぞー」というジョンさんの声に、トイレ休憩だけかと思いきや、またまたこちらでもマカロンとチョコレートをひとつずつ。

パティセリー・ヴァレリーでは、トイレ休憩も。そしてしっかり、マカロンとチョコレートもいただきます。

 タフなティーンエイジャーたちも、いよいよ限界に近くなってきたところで、「次が最後のストップです。腹ごなしに歩きましょう」とジョンさん。途中で、カーナビー・ストリートやポール・マッカートニーと故リンダ夫人とが出会ったクラブ、テーラーがずらりと並ぶサヴィル・ローなどの説明を聞きながら、ずんずん南に向かって歩いていきます。そしてたどり着いた終点は、おなじみフォートナム&メイソンでした。

ポール・マッカートニーと故リンダ夫人が出会ったクラブ「バッグ・オネイル」。ジミ・ヘンドリックスがロンドンで最初にライブをした場所でもある。

 フォートナム&メイソンでは、好きなマカロンをふたつずつ選ばせてもらい、ここで解散。

 合計でカップケーキが2.5個、マカロン7個、チョコレート1粒の満腹ツアー。ロンドンの歴史をガイドしてもらいながら、スイーツの名店巡りができるこのウォーキング・ツアー、甘いもの好きな人にはたまらない午後の過ごし方になりそうです。

本日の最終地点、フォートナム&メイソン。

Great British Tours
URL http://www.greatbritishtours.com/

カップケーキ&マカロン・ツアー
催行日 木曜日~日曜日
所要約 2.5時間
料金 40ポンド
オンラインで申し込み可

安田和代(KRess Europe)
ロンドンを拠点とする編集プロダクションKRess Europeの代表。現在、ヨーロッパでの生活をテーマとした初めての電子書籍を刊行すべく、準備中。

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文・撮影=安田和代(KRess Europe)