◆長谷寺の観音萬燈会

 西国三十三所第8番札所であり、四季折々の花が楽しめる「花の御寺」として知られる、真言宗豊山派の総本山「長谷寺」。

 毎年大みそかから新年にかけて、新年を祝う「観音萬燈会」が開催され、仁王門から本堂へと続く399段の登廊に釣り灯籠や灯明が灯される。これらの灯籠は参詣者が家内安全などの願いを込めてお供えしたもので、たくさんの明かりで境内は幻想的な雰囲気に。

 また、登廊脇の藁囲いの中で咲く、かわいい寒ぼたんも必見だ。

開催期間:2023年12月31日(日)~2024年1月3日(水)

長谷寺の観音萬燈会(はせでらのかんのんまんどうえ)

開催地 奈良県桜井市初瀬731-1
https://yamatoji.nara-kankou.or.jp/01shaji/02tera/03east_area/hasedera/event/n1rs2tr5te/

◆念仏寺の陀々堂鬼走り

 五條市大津町にある念仏寺陀々堂で、毎年1月14日に行われる火の祭典「鬼走り」。室町時代から約500年続く伝統行事で、平成7(1995)年には市内で初めての国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 法螺貝や太鼓の音が響く中で、父鬼・母鬼・子鬼が登場。鬼は燃え盛る松明を振りかざしながら堂内を豪快に巡り、住民の災厄を払う。

 鬼が幸いをもたらすとする祭事は珍しく、毎年多くの参拝者が訪れる。

開催日:毎年1月14日

念仏寺の陀々堂鬼走り(ねんぶつじのだだどうおにはしり)

開催地 奈良県五條市大津町177
https://yamatoji.nara-kankou.or.jp/01shaji/02tera/04south_area/nembutsuji-gojyo/event/qtx8lu3j2a/

2023.12.30(土)
文=佐藤由樹
協力=奈良県観光公式サイト「あをによし なら旅ネット」