世界的なエコブームのなかロンドン市がイベントを開催

セブン・ダイヤルズには60本以上の木が配され、即席の森となりました

 バス料金の値下げ、コンジェスチョン・チャージ(渋滞税)の導入、公共レンタルサイクルの設置、自転車専用レーンの増加など、前市長の時からここ10年ほど、渋滞緩和と公共交通機関の利用促進に力を入れているロンドン市。昨今の世界的なエコブームともあいまって、いまや日常的なサイクリングは完全に市民権を得た感があります。

左:セブン・ダイヤルズにつながる7つの道はすべて自動車通行止めに 右:オーラ・カイリーなどのショップが並ぶマンモス・ストリートには、ポップコーン売りも

 そんななか、都市生活と自動車の問題について考える国際カーフリーデー(9月22日)にちなんで、9月21日土曜日、コベント・ガーデンの中心、セブン・ダイヤルズに即席の森が出現しました。セブン・ダイヤルズは、7本の道が放射線状に延びているラウンドアバウト(円形交差点)で、中心には日時計の文字盤が先端にあしらわれた柱が立っています。今回は、合計で120以上のショップが立ち並ぶ、これら7つの道をすべて自動車進入禁止にし、ラウンドアバウトを中心に高さ5メートルの木を60本以上設置。排ガスによる空気汚染を軽減し、木の光合成で空気を清浄化しようという、カムデン自治区による試みです。期間限定の「ポップアップ・ストア」はよく聞く言葉ですが、「ポップアップ・フォレスト」は、ロンドンでも初めてのイベントとのこと。

緑の下で、一日限りの歩行者天国を満喫

 当日は、無料自転車チェックや、サイクリストと歩行者への情報を集めたブース、昔ながらの手法でリンゴを搾るジュースバー、ウッドオーブンによるピザづくりなど、さまざまなストール(露店)が出され、賑わいを見せていました。

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text&photographs:Kazuyo Yasuda(KRess Europe)