せっかく旅をするなら、まだ見ぬ日本に出合いたい……。

 そう考えている旅好きの皆さまに今、断然おすすめが福井県。これまで知らなかった素敵な文化が息づいています。

 今回は福井県のおいしいご馳走をご紹介。


家族4代で守り継ぐ昔ながらの菓子作り

◆阿んま屋

 水羊羹といえば夏、だと思っていないだろうか。だが、福井では冬が旬。その理由は、昔ながらの製法を守り続ける作り手が多く、本物の美味しさを県民が愛してやまないからだ。

 織田信長の祖先ゆかりの地である越前町織田で大正時代に創業したという「阿んま屋」も、古くからの水羊羹を受け継ぐ一軒だ。

 上質な国産小豆・黒糖・寒天などをじっくり銅釜で炊き上げ、それを素朴な紙箱に流し込む。やがて冬の冷気によって固まり、美味なる水羊羹が出来上がるのだ。

 木べらですくって、そのまま口に運ぶのが、福井流の“お作法”。ふるふるとして、のどこしがよく、何個でもぺろりと食べられる。ちなみに写真の羊羹も、この1箱で1~2人前だ。

 のどかな風景が広がる越前町織田で長く看板を受け継ぐ「阿んま屋」。

 その昔、地域の人々は甘いもののことを“あんま”と呼んでいたそうで、それがいつしか屋号となったという逸話も。今も変わることなく地元で愛され続けている。

阿んま屋

所在地 福井県丹生郡越前町中10-1-1
電話番号 0778-36-0179
営業時間 8:00~18:00
定休日 火曜(祝日は営業)
http://www.anmaya.jp/

Edit & Text=Shojiro Yano
Photographs=Junko Ueda

この記事の掲載号

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定価1,350円 (税込)

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