12月1日に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが成年を迎えられ、国民のあいだでは天皇ご一家への注目がさらに高まっています。「文藝春秋」2022年1月号より、ジャーナリスト・友納尚子氏による「愛子さまから両陛下へのお手紙」を特別に全文公開します。(全3回の1回目/#2#3に続く)

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愛子さまは両陛下に感謝の手紙を

 天皇家の長女、敬宮愛子内親王殿下は、12月1日に20歳の誕生日を迎えられた。

 両陛下は、今後、愛子さまを娘としてだけではなく、国のため、国民のために大事な公務をになう「成年皇族」の1人として見守っていかれることになる。逆に愛子さまにとっては、両陛下は尊敬なさるご両親であることに変わりはないが、成年皇族として少しでも両陛下のお役に立ちたいという思いを新たにされたにちがいない。

 お誕生日をむかえる数週間前、愛子さまは新しい親子関係の始まりとなるこの日に向けて、両陛下に宛てて、育てていただいた感謝の気持ちを手紙にしたためられた。

 雅子皇后が実家の小和田家でそうだったように、愛子さまも節目の時には、手紙やカードに感謝のお気持ちを綴られ、両親に渡してきたという。

「愛子さまも幼いころから『お手紙ごっこ』といって、両陛下に手紙を書かれてきた習慣がありました」(元東宮関係者)

 成人になった愛子さまの手紙を読まれた両陛下は、どのようなお気持ちを抱かれただろうか。雅子皇后は、これまで受け取ってこられた愛子さまからの何通もの手紙やカードを箱の中に保管されている。今度のお手紙も大切にしまわれることだろう。

オンライン授業に戸惑われた愛子さまのご近況

 愛子さまは現在、学習院大学文学部日本語日本文学科の2年生。奇しくも、この度ティアラをお借りした天皇陛下の妹黒田清子さんが学ばれたのと同じ学部だ。黒田さんは、八代集(「古今集」から「新古今集」までの八代の勅撰和歌集)を卒論のテーマに選んだが、愛子さまはこれまで、『古事記』から『源氏物語』『枕草子』といった平安時代の文学まで広く関心をお持ちで、女子高等科の卒業レポートは、「平安時代の猫と犬―文学作品を通して―」だった。

2022.01.02(日)
文=友納尚子